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串本で缶サット甲子園

缶サットを製作する参加者(和歌山県串本町潮岬で)
缶サットを製作する参加者(和歌山県串本町潮岬で)
製作した缶サットの落下実験を見守る参加者
製作した缶サットの落下実験を見守る参加者
 和歌山県串本町潮岬の潮岬望楼の芝などで9月7、8日、「缶サット甲子園2024和歌山地方大会」(実行委員会主催)が開かれる。高校生がモデルロケットと「缶サット」(空き缶サイズの模擬人工衛星)を自作して打ち上げ、上空での放出、降下、着地の過程を通じて技術力などを競う。


 高校生に理工系の楽しさや面白さ、魅力を感じてもらい、科学や工学への興味、感心を高めることを目的に毎年開催している。来年2月22、23日に和歌山市である全国大会への出場推薦校を決める。

 大会ではモデルロケットに250~300グラムの缶サットを入れて打ち上げ、高度約70メートルで放出する。その後、自らが設定したミッションを実行し、結果確認をする。

 今大会には串本町の串本古座高校など県内外から11校が参加する。

 7日は南紀熊野ジオパークセンター(潮岬)で機体審査、その後望楼の芝で打ち上げ競技がある。8日は旧古座分庁舎(串本町西向)で事後プレゼン審査がある。

■「宇宙の魅力知って」 串本で小中学生が缶サット体験

 串本町潮岬の潮岬青少年の家で24日、空き缶サイズの模擬人工衛星(缶サット)の体験会があった。県内に住む小学5年~中学3年の31人が参加し、缶サットを作ったり、落下させた缶サットの点数を競い合ったりした。

 県宇宙教育研究会主催。缶サットの製作体験を通し、人工衛星についての理解を深め、宇宙の魅力を知ってもらおうと企画した。超小型衛星の分野を開拓した第一人者で、東京大大学院の中須賀真一教授が講師を務めた。

 参加者は6グループに分かれ、体育館の上部から落とした際に「落下時間2・8秒」「着地で缶を直立させる」「落下中または着地時に放出物を出し、遠くに飛ばす」という三つの設定に合わせ、製作に取り組んだ。材料はスポンジや飲料の空き缶、ストローなど全グループが同じ条件だった。

 参加者は「練習で落とす際に動画を撮って何が駄目か見直そう」「重さで落ちる速さが変わるかも。計算してみよう」などと相談しながら落下実験までに改良を重ねた。2回あった落下実験では、うまくパラシュートが開かずに悔しそうにしたり、目標に近い結果にガッツポーズしたりと一喜一憂。最後には工夫した点や反省点をまとめ、グループで発表した。

 串本中2年の尾﨑元紀さんは「作るのは大変だったが、自分たちで考えてできたものを飛ばすのは楽しかったし、達成感があった。自分の班ではスポンジを缶の周りに付け、直立する工夫を凝らした」と話した。

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