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熱中症対策に梅干し配る 救命講習で、うめ振興協議会、和歌山

田辺消防署員から梅干しなどを受け取る秋津川中学校の生徒(和歌山県田辺市秋津川で)
田辺消防署員から梅干しなどを受け取る秋津川中学校の生徒(和歌山県田辺市秋津川で)
 和歌山県田辺市とJAでつくる「紀州田辺うめ振興協議会」(会長=真砂充敏市長)は、熱中症や夏ばての予防に地元特産の梅干しを活用してもらおうと、市消防本部が開く救命講習会で梅干しや梅料理のレシピなどを配っている。

 熱中症は、高温多湿の環境下で、体内の水分や塩分のバランスが崩れて、体温の調節機能が働かなくなって起こる。めまいや頭痛、気分の悪さといった症状があり、ひどい場合は意識障害も出る。

 協議会によると、梅干しは食塩やナトリウム、塩化カリウムなどを含む。水と一緒に摂取すれば塩分補給ができ、クエン酸による疲労回復効果も見込めるという。

 取り組みは2012年から続いている。今年も市消防本部が7~9月に学校や事業所を対象に開く約40回の救命講習で、計700人の受講者に配る予定。

 7月26日には、田辺消防署の署員が、秋津川中学校(田辺市秋津川)で同校の生徒を中心に救命講習会を開き、梅干しなどを手渡した。

 講習では、胸骨圧迫や人工呼吸など基本的な心肺蘇生法の練習やAEDの使い方について教えた。熱中症については「水分補給は喉が渇く前に飲むのを心がけ、塩分も一緒に取るのが大切。室内でも、エアコンなどをつけて涼しい環境で過ごすようにしてください」と呼びかけた。

■1カ月で34人搬送

 田辺市消防本部によると、7月1日~8月1日(速報値)、熱中症の疑いで救急搬送されたのは34人。内訳は、重症が2人、中等症が5人、軽症が27人。年代別では7歳以上13歳未満が1人、13歳以上18歳未満が2人、18歳以上65歳未満が11人、65歳以上が20人で、場所別で多いのは住居が15人、次いで仕事場が8人となっている。

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