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【動画】酷暑の祭り 来場者を魅了  清姫まつり、河内祭、和歌山県紀南地方

 和歌山県田辺市中辺路町で27日、地元ゆかりの「安珍・清姫伝説」をテーマにした第34回「熊野古道清姫まつり」が開かれた。串本町と古座川町を流れる古座川の下流域では27、28の両日、国の重要無形民俗文化財に指定されている御舟の水上渡御がある「河内祭」が営まれた。厳しい暑さの中、大勢が訪れて夏の風物詩を楽しんだ。

■火噴き大蛇練る 清姫まつり

 熊野古道清姫まつりは中辺路町観光協会の主催。クライマックスでは清姫の化身という巨大な「大蛇」が火を噴きながら安珍を追って会場を練り、来場者を魅了した。

 安珍・清姫伝説は平安時代、田辺市中辺路町真砂で生まれたとされる清姫と奥州の僧侶・安珍との悲恋物語。地元では、熊野詣での帰りに迎えに来るという約束を破られた清姫が富田川の淵に身を投げ、その一念が怨霊となり、道成寺まで蛇身となって追いかけ、鐘に隠れた安珍を焼き殺したといわれている。

 今年は熊野古道を含む「紀伊山地の霊場と参詣道」の登録20周年を記念して開かれた。中辺路町栗栖川の中辺路多目的グラウンドに設けられたステージで踊りや歌、太鼓の演奏が披露された。

 最後に講談に合わせて清姫の化身という「大蛇」が登場。火を噴きながら安珍を追いかけ会場を練ると、来場者から歓声が上がった。大蛇が鐘に巻き付いた後、真砂の方角から花火が打ち上げられ、催しを締めくくった。

 観光協会によると、この日は約1800人が来場。宮井章会長(57)は「新たな展開も考えながら今後も頑張っていきたい」と話していた。

■御舟が渡御 河内祭

 河内祭は宵宮の27日、古座神社(串本町古座)に祭られている神額を載せた御舟が、古座漁港を出て河内島へ川をさかのぼった。


火を噴きながら安珍(右手前)を追いかける清姫の大蛇=和歌山県田辺市中辺路町で
火を噴きながら安珍(右手前)を追いかける清姫の大蛇=和歌山県田辺市中辺路町で
古座川を渡御し河内島に向かう御舟(和歌山県串本町古田で)
古座川を渡御し河内島に向かう御舟(和歌山県串本町古田で)
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