和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

南部小で一緒に授業 川崎市の親子、梅の収穫も体験、和歌山・みなべ町

南部小学校の3年生と一緒に授業を受ける大竹菜奈子さん(左)=17日、和歌山県みなべ町北道で
南部小学校の3年生と一緒に授業を受ける大竹菜奈子さん(左)=17日、和歌山県みなべ町北道で
 首都圏の人らが、和歌山県みなべ町で梅の収穫に関する仕事を手伝いながら自身の仕事もする「梅収穫ワーケーション」。今年は子連れで参加できるよう、キッズスクール「梅ワーキッズ」がスタートした。17日には川崎市の小学3年生、大竹菜奈子さん(9)が、同町北道の南部小学校で一緒に授業を受けたり、休み時間に遊んだりした。学校での受け入れは大竹さんが初めて。


 梅収穫ワーケーションは、みなべ町と一般社団法人「日本ウェルビーイング推進協議会」(沖縄県)、協力農家の「官民地域連携」で取り組んでおり、今年で3年目。キッズスクールを始めたのは、これまで参加を断念した人から「子どもがいるので参加できない」、参加者からも「子どもを連れてきたかったが、学校がある」といった声が寄せられていたため。親が梅作業をしている間、子どもたちは町内の学校に通ったり、さまざまな体験イベントに参加したりする。

 大竹さんは母親の自営業、美也子さんと15日からみなべ町に来た。16日は午前中に魚釣りを体験し、午後から親子で梅の収穫を体験。17日は、美也子さんが梅の収穫や選果作業などをしている間、大竹さんは南部小学校に行き、地元の子どもたちと同じ授業を受けた。

 国語の授業では近くの席の女児がノートの取り方を教えたり、休憩時間は「一緒に遊ぼう」などと多くの子どもたちに囲まれ、中庭で一緒に鬼ごっこをしたりと、南部小学校での一日を満喫していた。

 「新しい友達がたくさんできた。楽しかったし、みんな優しかった。またみなべに来たい」と大竹さん。美也子さんは「見ず知らずの人の中で物怖じするかと心配していたけれど、娘の意外な一面が見られて良かった」と笑顔。

 南部小学校の爰川英人校長は「地域の子どもとは違う子が来ることで、南部小の子どもたちにも刺激になるのではないか」と話していた。

 同校は21日も、大阪府吹田市から来る2年生2人を受け入れる予定。

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