最終処分場もうすぐ満杯 田辺市、委託処理増やし延命
田辺市で一般廃棄物最終処分場(田辺市元町)が満杯に迫っている。紀南広域で新たな最終処分場を建設しているが、供用開始は2021年度の予定。市は処分場を延命させるため、埋め立てごみ処理の外部委託をさらに増やす方針を固めた。
最終処分場の残容量は5月末現在3982立方メートル。市の年間埋め立て量は4千立方メートルを超えている。市は17年度から家庭から出る全量の埋め立てごみと可燃ごみの焼却灰の一部の処理を、大阪府和泉市の民間施設に委託し、埋め立て量の削減を図ってきた。
17年度は埋め立てごみ1232トンと焼却灰376トン、18年度は埋め立てごみ1527トンと焼却灰570トンの処分を委託した。19年度は焼却灰も全量(推計1550トン)委託となる見通し。
それでも18年度の台風被害の影響で、持ち込まれる埋め立てごみが増加し、想定を上回るペースで残容量が減っている。そのため、市は委託量を当初予定より500トン増やし、3290トンにする。
20年度はごみを焼却した排ガス中に含まれる灰を造粒した固化灰(年間排出500~600トン)の処理も外部委託したいという。
市は28日開会の12月市議会に埋め立てごみの外部処理委託料を2千万円増額し、1億1340万円にする補正予算案を提出する。委託料は17年度が5150万円、18年度が6700万円だった。
市の最終処分場は1996年度に供用を開始。当初の使用期間は07年度までの予定だったが、広域の最終処分場建設の遅れもあり、ごみを減量化しながら延命を図ってきた。
行き着くごみ どう減らすか
市職員の案内で、最終処分場を歩いた。「ここが埋め立ての上限です」。市職員が指さす基準点は地上から50センチほどしかない。すでに上限に達している地点もある。
燃やせない、リサイクルもできない。そんなごみが2万3千平方メートルの敷地に埋め尽くされている。市はごみを破砕機で細かく砕いて減量してきたが、限界は近い。かつての谷には「丘」ができ、田辺西バイパスからも見える。
みなべ町以南10市町は、田辺市稲成町に広域最終処分場の建設を進めている。市も「早く完成してほしい」と期待する。ただ、新施設も現状のごみ量のままだと15年間で埋まってしまうという。
ここに行き着くごみをいかに減らすか。まずは家庭での分別徹底など、小さなことを積み重ねていくしかない。(喜田義人)
最終処分場の残容量は5月末現在3982立方メートル。市の年間埋め立て量は4千立方メートルを超えている。市は17年度から家庭から出る全量の埋め立てごみと可燃ごみの焼却灰の一部の処理を、大阪府和泉市の民間施設に委託し、埋め立て量の削減を図ってきた。
17年度は埋め立てごみ1232トンと焼却灰376トン、18年度は埋め立てごみ1527トンと焼却灰570トンの処分を委託した。19年度は焼却灰も全量(推計1550トン)委託となる見通し。
それでも18年度の台風被害の影響で、持ち込まれる埋め立てごみが増加し、想定を上回るペースで残容量が減っている。そのため、市は委託量を当初予定より500トン増やし、3290トンにする。
20年度はごみを焼却した排ガス中に含まれる灰を造粒した固化灰(年間排出500~600トン)の処理も外部委託したいという。
市は28日開会の12月市議会に埋め立てごみの外部処理委託料を2千万円増額し、1億1340万円にする補正予算案を提出する。委託料は17年度が5150万円、18年度が6700万円だった。
市の最終処分場は1996年度に供用を開始。当初の使用期間は07年度までの予定だったが、広域の最終処分場建設の遅れもあり、ごみを減量化しながら延命を図ってきた。
行き着くごみ どう減らすか
市職員の案内で、最終処分場を歩いた。「ここが埋め立ての上限です」。市職員が指さす基準点は地上から50センチほどしかない。すでに上限に達している地点もある。
燃やせない、リサイクルもできない。そんなごみが2万3千平方メートルの敷地に埋め尽くされている。市はごみを破砕機で細かく砕いて減量してきたが、限界は近い。かつての谷には「丘」ができ、田辺西バイパスからも見える。
みなべ町以南10市町は、田辺市稲成町に広域最終処分場の建設を進めている。市も「早く完成してほしい」と期待する。ただ、新施設も現状のごみ量のままだと15年間で埋まってしまうという。
ここに行き着くごみをいかに減らすか。まずは家庭での分別徹底など、小さなことを積み重ねていくしかない。(喜田義人)