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学校給食無償化へ自治体支援 今秋から和歌山県、知事「本来は国がやるべき」

学校給食費無償化など2024年度の予定事業を発表する岸本周平知事(和歌山県庁で)
学校給食費無償化など2024年度の予定事業を発表する岸本周平知事(和歌山県庁で)
 和歌山県は子育て世帯の経済的な負担を軽減するため、今年秋から、県内小・中学校と県立特別支援学校の給食費の無償化に取り組む。市町村への補助経費など7億3千万円を2024年度一般会計当初予算案に計上し、22日開会の県議会2月定例会に提案する。全県的な無償化は、全国的にも珍しいという。


 県教育委員会によると、昨年10月時点で、小学校のみや第3子以降のみなど、対象を限っているものも含め、22市町村が給食費を無償化している。

 県が補助対象とするのは、弁当との選択制などを除き、全校一律に学校給食を実施している小学校と中学校の市町村で、補助率は最大2分の1。残りを市町村が負担する形で無償化する。

 市町村立の小学校は現在、約240校で、児童約4万1千人。中学校は約110校で、生徒約1万9千人。給食を実施している市町村は無償化への参加の有無を決めたり仕組みをつくったりする必要があるため、準備期間を設け、無償化は10月から来年3月までとしている。

 県立特別支援学校の児童生徒(高等部含む)についても県の負担で10月から無償化する。予算7億3千万円は小中学校で給食を実施している全市町村が参加することを見込んで計上している。

 ただ、経済的に厳しい世帯を援助する制度などが適用される場合は、これを優先的に利用。その上で、保護者の負担分を無償化する。

 給食費無償化は、岸本周平知事が挙げた24年度目玉施策の一つ。初当選した22年11月の知事選で公約に挙げていたが、多額の予算が必要な一方、県財政が危機的状況にあることも分かり、23年度予算案には盛り込まず「1年勉強したい」としていた。

■将来は国負担で 岸本知事

 岸本知事は給食無償化の方針を発表した記者会見で「本来は国がやるべきであり、知事会や関西広域連合が私の提案で国に要請している。国は調査をしているが、待っていられない。財源は厳しいが、一日も早く子育て支援をしたいと考えた」と説明。次年度以降については「いったん始めてやめるわけにはいかないので、財源は賢いやりくりで捻出し、続けたいが、どこかで国の政策に置き換えてほしい」と要望した。

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