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落ちアユ狙って網投げる 和歌山・古座川で伝統の「ササ立て漁」

ササ立て漁で小鷹網を投げる上野泰義さん(7日、和歌山県古座川町立合で)
ササ立て漁で小鷹網を投げる上野泰義さん(7日、和歌山県古座川町立合で)
網にかかったアユ
網にかかったアユ
 和歌山県古座川町を流れる古座川で、産卵のために川を下る落ちアユを狙った「ササ立て漁」が盛んに行われている。同町立合では、上野泰義さん(77)=古座川町宇津木=がアユの群れを見ながら網を何度も投げていた。


 川を横切るようにササを立て、下ってきたアユを小鷹網(こたかあみ)で捕獲する伝統的な漁法。古座川漁協では、川を完全にせき止めてしまわないよう、立てるササの間隔を50センチ以上空けるなどルールを決めている。漁期は9月20日~12月19日。

 上野さんは毎年、立合で漁をしており、アユの姿が確認しやすいよう川底に白い石を並べるなど工夫をしている。雨の後の晴れた日や、川が増水した日の翌日など漁に適した条件があるという。

 7日は午前6時過ぎから漁を始め、9時ごろまでに約200匹を捕獲した。前日の雨で水量が増え、普段よりも多く取れたという。全長が二十五、六センチもある大きなアユもあった。

 上野さんは「網に入ってくるスリル感と網を投げるタイミングの難しさがこの漁の魅力で、とても面白い。今年は数が少なく、100匹以上取れたのは今日でやっと4、5回目。条件がそろえばまだまだ取れそうだ」と話していた。

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