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あの日を忘れない 遺族会が慰霊碑を清掃、紀伊半島大水害から12年を前に

紀伊半島大水害から12年を前に、犠牲者の名前が刻まれた石碑を丁寧に磨く遺族会の岩渕三千生代表(26日、和歌山県那智勝浦町で)
紀伊半島大水害から12年を前に、犠牲者の名前が刻まれた石碑を丁寧に磨く遺族会の岩渕三千生代表(26日、和歌山県那智勝浦町で)
 紀伊半島大水害(2011年9月)で29人が犠牲となった和歌山県那智勝浦町で26日、那智谷大水害遺族会の岩渕三千生代表(62)と地元の建設業者などの有志約20人が、同町井関の「紀伊半島大水害記念公園」にある慰霊碑などを清掃した。

 公園の清掃は毎年、この場所で営まれる慰霊祭の前に取り組んでいる。この日は午前8時ごろから、集まった関係者が公園内の雑草を抜いて落ち葉を拾ったり、犠牲者の氏名などが刻まれた石碑を磨いたりした。周囲の雑草も刈った。

 遺族会では、9月4日午前1時から記念公園でキャンドルの形をした発光ダイオード(LED)の明かりを並べて犠牲者を追悼する。同日午後1時半からは町主催の慰霊祭が営まれる予定。

 岩渕代表は「皆さんのご協力で4日の慰霊祭を迎えることができ、大変ありがたい。大水害から何年たっても気持ちは変わらないし、この時期になると当時を思い出して落ち込む。忘れさせないために、これからも活動を続けていきたい」と話した。

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