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築100年の古民家を宿に 田辺市龍神村で一棟貸しの「龍乃原旅籠」、和歌山

新しくオープンする一棟貸しの宿「龍乃原旅籠」(和歌山県田辺市龍神村広井原で)
新しくオープンする一棟貸しの宿「龍乃原旅籠」(和歌山県田辺市龍神村広井原で)
 和歌山県田辺市龍神村広井原で、築100年以上の古民家を改修した一棟貸しの宿「龍乃原旅籠」がオープンした。建物の梁(はり)や、田の字型の間取りなど古民家の趣を残しつつ、内装には地元産のスギをふんだんに使用。木のぬくもりを感じながら、ゆったりと過ごすことができる。

 場所は、シンガポール出身の李先捷(リー・シェンジェ)さん(33)が営む「龍乃原喫茶・食堂」の隣。「旅籠」は、リーさんが役員を務め、ツアー開発などを手がける合同会社「クラフト旅」(京都府)が運営する。

 宿には最大5人が宿泊できる。ゆっくりと滞在しながら、ワークショップを通じて文化や歴史に触れたり、自然や温泉に親しんだりして、龍神村の環境を楽しんでもらうことをコンセプトとしている。

 リビングの天井には、龍神村東の造形作家、奥野誠さんによる和紙を使ったアート作品を設置している。また、龍神村安井の清水和江さんから譲り受けた、清水さんの実家の「鴨居(かもい)」を再利用したテーブルも置いている。

 植物や動物、アートに関する国内外の書籍も用意。また、キッチンやトイレ、風呂も新設した。インターネット環境も整備しており、リモートワークをしながら滞在することも可能という。

 改修作業は、地元の大工、滝本則行さんが手がけた。また、海外から龍神村を訪れたボランティアも作業を手伝い、しっくいを塗り直したり、建物の一部を解体したりしたという。

 リーさんは「世界の皆さんに、龍神村をゆっくりと楽しめる時間をつくりたい。お茶や人、自然も含め、龍神村の温かさを旅籠を通じて伝えていきたい」と話している。

 料金は、朝食付きで1泊3万6千円。別料金で、地元のジビエや魚を使った鍋料理や、コース料理も楽しめる。予約はインターネットで受け付ける。問い合わせは、クラフト旅(050・5809・8908)へ。



 「旅籠」のオープンに伴い、ツアーガイドとしての活動や「旅籠」の運営に注力するため、「龍乃原喫茶・食堂」の営業は土、日曜のみに変更する。4人以上の予約制とし、地元の食材を使った料理と茶を含むコースメニュー(1人6千円)を提供する。

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