南高梅の実が入った容器に塩を入れていく農家(和歌山県田辺市上万呂で)
日本一の梅産地である和歌山県紀南地方で、熟した南高梅の実を梅干しにするための塩漬け作業が始まった。
田辺市上万呂の農業、野田昌宏さん(49)は連日、自宅そばの作業場で汗を流す。午前中に収穫した実を、その日のうちに大きさごとに選別し、大きな容器へ塩と交互に入れていっぱいにする。最終的に塩分濃度を20%ほどに調整する。
6月末ごろまで作業を続け、現時点で計約30トンの梅を漬ける予定という。塩漬けの状態で1カ月ほど置き、梅雨が明けた7月下旬以降に天日干しする。
野田さんは「今年は豊作で実太りも良い。梅干しは疲労回復や塩分補給に良いといわれている。食べる習慣をつけてくれたらうれしい」と話していた。