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落ちアユ一網打尽 古座川でササ立て漁始まる

アユの群れを目掛けて小鷹網を投げる上野泰義さん(9月30日、和歌山県古座川町立合で)
アユの群れを目掛けて小鷹網を投げる上野泰義さん(9月30日、和歌山県古座川町立合で)
網で取ったアユ
網で取ったアユ
 和歌山県古座川町内の古座川で、産卵のため川を下る落ちアユを狙った「ササ立て漁」が始まっている。各地で地域の住民らがアユを目掛けて網を投げている。漁期は12月19日まで。

 川の中にササを立てて並べ、風で揺れるササの葉を警戒して右往左往しているアユを目掛けて、長さ約8メートルの小鷹網(こたかあみ)を投げる漁法。アユが川を下るのを完全にせき止めてしまわないよう、立てるササの間隔を50センチ以上空けるよう、古座川漁協が決めている。

 同町宇津木の上野泰義さん(73)は毎年、同町立合の古座川にササを立てている。山でササを採り、川に立て、アユの姿を確認しやすいよう、川底に白い石を並べるなどの作業に3日かかるという。

 定年退職後の13年前からササ立て漁をしているという上野さんは、この漁には忍耐、体力、技術が要ると話す。多い日で300~400匹取ったこともあるという。

 9月30日は午前6時から漁を始め、10時ごろまでに全長16~19センチのアユを約50匹取っていた。「今年は3日前から網を投げ始めた。今年は天然遡上(そじょう)が少なかったので去年に比べて数は少ないが、大きいものが多いように思う。川の状態や天候によるが、本格的な漁は10月中旬から11月中旬までになるのではないか」と話していた。

 古座川漁協によると、ササ立て漁が解禁されたのは9月20日で、古座川では約50カ所で行われているという。
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