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「ゼロ円太陽光」導入へ、田辺市 防災関連施設で新年度

PPAの仕組み
PPAの仕組み
 和歌山県田辺市は新年度、初期費用をかけず再生可能エネルギーを利用できる「電力購入契約(PPA)」を、防災拠点の市有施設に導入する。発電事業者が自らの負担で太陽光パネルと蓄電池を設置し、市は使用電量に応じ電気料金を支払う仕組み。温室効果ガス排出抑制と同時に災害発生時などの電源確保を図る。


 PPAでは、事業者が市有施設の屋根上を借り、太陽光発電設備と蓄電池を設置し、最長20年間管理する。市によると、太陽光パネル設置費用は発電容量20~35キロワットの場合、1キロワット当たり19万円程度という。市にはそうした設置、維持費用が発生しない。

 一方で、市は事業者と長期契約を結び、施設に供給された電力に対し、電気代を支払う。事業者は契約期間中、電力を固定価格で販売できる。価格は商用電力と同程度の見込みで、売電価格が下がっている固定価格買い取り制度(FIT)と比べ、利点があるという。設備設置には国の補助制度を活用できる。

 市が導入を計画しているのは、明洋中学校や田辺スポーツパーク体育館、本宮行政局など21施設。いずれも市地域防災計画などで指定避難所、防災上重要な拠点、庁舎代替施設などに位置づけられている。

 現在、太陽光発電と蓄電池を併設している市有施設は、田辺第三小学校や新庄中学校など4施設のみで、PPAにより拡大を図る。

 設置事業者は公募型プロポーザル方式で選ぶ。参加表明書は2月13日、企画提案書は3月10日が提出締め切り。3月23日にプレゼンテーションと審査がある。公募要項は市ホームページに掲載している。

 問い合わせは田辺市環境課(0739・26・9927)へ。

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