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オレンジサンライズ始動 2部昇格のサッカー社会人クラブ 

今季の開幕に向けて初練習をする南紀オレンジサンライズFCの選手(10日、和歌山県の上富田スポーツセンターで)
今季の開幕に向けて初練習をする南紀オレンジサンライズFCの選手(10日、和歌山県の上富田スポーツセンターで)
 「サッカー×移住×農業」をスローガンにした社会人サッカークラブ、南紀オレンジサンライズFCが10日、和歌山県上富田町朝来の上富田スポーツセンターで、新シーズンの開幕に向けて初練習をした。県社会人リーグに参戦して2年目の今季は、県2部の優勝や全国大会の出場を目指しながら、地域活性化の取り組みを発展させる。

 クラブは昨季、県社会人3部リーグで優勝し、2部昇格を決めた。今季は2部優勝と1部昇格のほか、全国社会人選手権と天皇杯の本戦への出場を目標に掲げている。

 初練習は屋内イベント広場であり、選手20人のうち15人が参加した。昨季に引き続きチームの指揮を執る峯上裕樹監督(27)は「和歌山県のサッカーを自分たちが引き上げ、未来を示したい」と呼びかけた。選手たちは強度の高いミニゲームなどで汗を流した。

 2月には天皇杯の県予選が始まる。選手は25~30人程度に増やしたいという。

 東京都出身の清水威臣選手(26)、埼玉県出身の中尾悠大選手(24)はいずれも新加入。交流サイト(SNS)などでクラブを知ったといい、2人とも田辺市内の選手寮に移住した。

 清水選手は「地域の役に立てる活動が魅力的だと感じた。一つ一つに全力で取り組みたい」、中尾選手は「もう一度真剣にサッカーをしたいと思った。1部昇格や全国大会出場に貢献したい」と、それぞれ意気込みを話した。

■地域貢献も継続

 選手やスタッフは、梅やミカンの農家や梅加工会社など地元の事業所で働き、労働力の担い手となっている。森永純平代表(34)によると、昨年に続いて地域のイベントに積極的に参加し、地元の店舗で使えるデジタル地域通貨「なんきコイン」を普及、発展させる。借りた耕作放棄地で農作物を栽培、販売する取り組みも始めるという。

 森永代表は「昨年は地域での生活に慣れることから始まった。今年はできることを少しずつ増やし、地域貢献の実績をつくっていきたい」と話している。

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