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座禅でリフレッシュ 管理職向けワーケーション実施

興禅寺で座禅を体験するリコーの社員ら(和歌山県上富田町市ノ瀬で)
興禅寺で座禅を体験するリコーの社員ら(和歌山県上富田町市ノ瀬で)
 和歌山県の上富田町と白浜町で12日から、管理職向けのワーケーションプログラムが実施されている。精密機器大手リコー(本社・東京都)の社員5人が15日までの3泊4日の日程で、リモートで通常業務をしながら世界遺産の熊野古道を歩いたり、座禅を体験したりしている。

 観光庁のモデル実証事業に採択された取り組み。県が両町などと連携して実施している。

 社員は、地元の人との交流を通して地域の課題を知り、解決に向けた取り組みを検討する。19~22日と来年1月16~19日にも別の社員が来町し、同じプログラムに取り組む予定。今回を含め3回で計17人が参加する。

 テレワークを活用して、地域の魅力に触れながら仕事をするワーケーションは、リフレッシュできるだけでなく、モチベーションや創造力の向上が見込める働き方として注目されている。

 県は、2017年から全国の自治体に先駆けてワーケーションを推進。リコーは、22年5月に社員向けのワーケーション実施ガイドを制定し、適切な活用を促している。

 社員は12日、上富田町市ノ瀬にある興禅寺(だるま寺)で座禅を体験した。座り方や呼吸法などを指導した安室玄達住職(49)は「頭を空っぽにすることで仕事がはかどり、バケーションも楽しめると思う」などと社員たちに語った。

 リコーの中村明浩さん(55)=東京都=は「座禅は初めてだったが、自分を見つめ直すいい機会になると思った。どこにいても働けるリモートワークが当然の環境になってきているので、ワーケーションは今後、普通になっていくものだと思う」と話した。
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