【動画】シカの捕獲に円形わなが効果 和歌山森林管理署が試験
和歌山森林管理署(田辺市新庄町)は、設置が容易で安価なシカ捕獲用の新しいネット式円形わなの実施試験を続けている。直径約6メートル、重さ50キロ以下で、従来の金属製わなに比べて軽量。同じ場所での連続した捕獲ができるという。費用も30万円以下に抑えている。担当者は「実用化に向け、さらに改良を加えていきたい」と話している。
従来の金属製囲いわなは、4メートル四方で重さが200キロ以上あり、移動や再設置の負担が大きかった。また、ゲートが閉まる音が大きく、周囲に集まったシカが警戒して同じ場所で連続した捕獲が難しかった。
これらの課題を解決するため、同署業務グループの小谷悠人係員と畑中宣輝係員が、従来のイノシシ用ネット式囲いわなに着目し、改良に取り組んだ。
イノシシは潜り込んでわなに入るため、入り口が設けられていない。さらに上部が開いており、1・5メートル以上ジャンプするシカには不向きだった。
そこで周囲に支柱を取り付け、上部にネットを張って取り外しがしやすいネットの留め具を追加した。さらに畝用のビニールトンネルに使う支柱で入り口を作った。
今春から試験を続けており、同じ場所で6匹を捕獲。1週間の間隔で捕獲した例もあった。留め具を取り外しできるようにしたことで、撤収や誘引期間(1~2週間)のネット上げが、4人で20分程度で行えるようになった。
今後、複数匹の同時捕獲の確率を上げるために入り口の工夫をしたり、さまざまな現場に対応するために大小サイズを変えたりして試験を続けていくという。
担当者は「捕獲したシカが傷つきにくく、ジビエへの利用にも有効。農林業に共通して使えるのでは」と話している。
この円形わなの取り組みは、11月にあった近畿中国森林管理局の森林・林業交流研究発表会で、日本森林林業振興会会長賞を受賞している。
従来の金属製囲いわなは、4メートル四方で重さが200キロ以上あり、移動や再設置の負担が大きかった。また、ゲートが閉まる音が大きく、周囲に集まったシカが警戒して同じ場所で連続した捕獲が難しかった。
これらの課題を解決するため、同署業務グループの小谷悠人係員と畑中宣輝係員が、従来のイノシシ用ネット式囲いわなに着目し、改良に取り組んだ。
イノシシは潜り込んでわなに入るため、入り口が設けられていない。さらに上部が開いており、1・5メートル以上ジャンプするシカには不向きだった。
そこで周囲に支柱を取り付け、上部にネットを張って取り外しがしやすいネットの留め具を追加した。さらに畝用のビニールトンネルに使う支柱で入り口を作った。
今春から試験を続けており、同じ場所で6匹を捕獲。1週間の間隔で捕獲した例もあった。留め具を取り外しできるようにしたことで、撤収や誘引期間(1~2週間)のネット上げが、4人で20分程度で行えるようになった。
今後、複数匹の同時捕獲の確率を上げるために入り口の工夫をしたり、さまざまな現場に対応するために大小サイズを変えたりして試験を続けていくという。
担当者は「捕獲したシカが傷つきにくく、ジビエへの利用にも有効。農林業に共通して使えるのでは」と話している。
この円形わなの取り組みは、11月にあった近畿中国森林管理局の森林・林業交流研究発表会で、日本森林林業振興会会長賞を受賞している。