和歌山県みなべ町高野で、つる性の多年草、ツルニンジン（別名ジイソブ）が花を咲かせている。

　咲いているのは久保正一さん（７４）の自宅近く。久保さんは、これまでに地元の山のそばで花が咲いているのを見たことはあるが、自宅近くのこの場所では初めて。２日、草刈りをしようとした時に気付いたという。種子がどこかから飛んできたのが育ったものとみられる。

　根が太く朝鮮ニンジンに似ていることが名の由来。花は鐘形で、内側に紫褐色の斑点がある。

　県立自然博物館（海南市）によると、草地や里山などで見られるが、草刈りなどで刈られてしまうことが多く、花を見ることができるのは珍しいという。

　久保さんは「普段あまり見ない花で、釣り鐘状の花の形が面白く、かわいらしい」と話している。