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さようなら老マツ 倒木の恐れで伐採

9月下旬に伐採された樹齢150年以上のマツの木(田辺市新屋敷町で)
9月下旬に伐採された樹齢150年以上のマツの木(田辺市新屋敷町で)
 田辺市役所近くにある樹齢150年以上とされるマツの木が、このほど伐採された。台風14号の接近後に倒れかかっているのが確認され、歩行者らの安全性が懸念されていた。周辺は「白砂青松の浜」として古くから市民に親しまれているが、この木と同程度の樹齢のマツは、市役所敷地内にある1本を残すのみだという。


 このマツは高さ約15メートルで、市道内に立っていた。周辺の市道は4車線だが、マツがあった場所だけ3車線となっている。

 市管理課によると、市道は昭和40~50年代にかけて整備。当時、市民からマツの保存を求める声が寄せられたため、現在の形状となったという。

 台風が過ぎた9月20日朝、マツが隣接する地裁田辺支部の敷地内にある照明柱に倒れかかった状態になっているのが見つかった。

 木の幹には以前からのものも含め所々に亀裂が入り、内部が空洞化していたことから、二次災害防止や道路の安全確保のためにも伐採が必要だと判断した。

 伐採作業は、業者がチェーンソーやクレーンを使って、上部から順番に切断した。

 市管理課の担当者は「残る老マツについては引き続き経過観察や保護措置を行い、貴重なマツの木の保存に努めたい」と話している。

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