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来夏開業へホテル起工 田辺駅近くの市有地活用

工事の安全を祈願する真砂充敏市長(右)、米澤節代表取締役(手前)ら=和歌山県田辺市高雄2丁目で
工事の安全を祈願する真砂充敏市長(右)、米澤節代表取締役(手前)ら=和歌山県田辺市高雄2丁目で
 和歌山県田辺市のJR紀伊田辺駅近くの市有地(高雄2丁目、約4千平方メートル)に整備されるホテルの起工式が5日、建設予定地であった。市の公募に応じた民間事業者が有償で土地を借り、4階建てのホテルを整備、運営する。来年夏ごろに開業する予定。

 この土地は、駅北西側の線路沿いにある旧国鉄田辺駅宿舎跡地。市が30年近く前に購入したが、その活用方法が長年の課題となっていた。

 市は民間の力を生かして中心市街地の活性化につなげようと、事業者を公募。同市新万の「田辺土地開発」(米澤節代表取締役)が選定され、5月に市と基本協定を結んだ。

 ホテルは鉄筋コンクリート造りで、客室75。会合などで利用できる会議室も造る。屋上は津波避難場所としての利用も想定。外観には紀州材を使った格子を配置する。敷地内には、地元住民が祭りなどで利用できる憩いの広場を設ける予定。

 概算事業費は約10億円。土地の賃貸借料は年間約272万円。

 起工式には田辺土地開発や施工業者、真砂充敏市長をはじめ市の関係者ら約40人が出席。神事を行い、工事の安全を祈願した。

 米澤代表取締役は「いよいよ着工までこぎ着けることができた。事業を成功させて、地域活性化に貢献したい」と話した。

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