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串本で宇宙シンポ 専門家が講演、高校生の発表も

宇宙の専門家らの講演や串本古座高校の生徒の発表などがあった宇宙シンポジウム(24日、和歌山県串本町サンゴ台で)
宇宙の専門家らの講演や串本古座高校の生徒の発表などがあった宇宙シンポジウム(24日、和歌山県串本町サンゴ台で)
 和歌山県は24日、日本初の民間小型ロケット発射場「スペースポート紀伊」ができる串本町で、宇宙の専門家らが講演する「宇宙シンポジウムin串本」を開いた。宇宙のことを専門的に学ぶ「宇宙探究コース」の新設が2024年度に計画されている地元・串本古座高校の生徒たちが運営に協力し、関連する取り組みについても発表した。

 県主催の宇宙シンポジウムは今回で4回目。同町サンゴ台のホテル&リゾーツ和歌山串本であり、約200人が来場したほか、オンライン配信にも約700人から申し込みがあった。

 スペースポート紀伊を運営する「スペースワン」の豊田正和・代表取締役社長は、人工衛星を載せた初号機の発射について、今年の年末を目指していると説明。「コロナやウクライナ危機などで思うようにいかないところもあるが、何とかスピード感でつくり上げたい。打ち上げに向けて皆さまのご協力を得なければならないことがたくさん出てくると思う。ぜひ、一丸となって第1号機を成功に導きたい」と呼びかけた。

 このほか、天候や時間帯に左右されないという「SAR(合成開口レーダー)衛星」を使った事業をしている「Synspective(シンスペクティブ)」の淺田正一郎執行役員や、人工的に流れ星をつくる事業を進めている「ALE(エール)」の岡島礼奈・代表取締役/CEO、遠隔操作できるアバター(分身)ロボットを開発している「avatarin(アバターイン)」の深堀昂・代表取締役CEOが講演した。

 串本古座高校からは、2年生の雑賀和さん(17)と清野健太郎君(16)が発表した。雑賀さんはCGS(地域包括的支援)部の活動として、スペースポート紀伊から打ち上げられるロケット「KAIROS(カイロス)」にちなんでオリジナルキャラクターをデザインして缶バッジを制作したことなど、清野君は昨年度から缶サット甲子園和歌山地方大会に挑戦していることを紹介。「高校生にしかできない方法で地域を盛り上げていければ」などとアピールした。

 最後に、東京大学大学院の中須賀真一教授やスペースワンの遠藤守最高顧問、県産業技術政策課の大原眞晴課長らも参加したパネルディスカッションがあり、今後の宇宙開発の可能性や求められる人材、スペースポート紀伊への期待などについて述べた。

 この日は同校1年生が中心となって司会や受け付け、誘導といった運営に協力したほか、来場者への缶バッジの配布、アバターロボットの体験会もあった。

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