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地域課題考えよう 神島高校で集中講座始まる

農業の魅力化について意見を出し合う神島塾の参加者(20日、和歌山県田辺市文里2丁目で)
農業の魅力化について意見を出し合う神島塾の参加者(20日、和歌山県田辺市文里2丁目で)
 神島高校(和歌山県田辺市文里2丁目)で20日、地域で活動している大人と一緒に、地域課題を考える集中講座「神島塾」が開講した。8月まで全5回で、ビジネスの手法で課題を解決するプラン作りに挑戦する。


 神島塾は、学年や学科を問わず参加できる放課後の課外活動。同じく課外活動の商品開発プロジェクト「神島屋」で、個別の生徒が取り組んできた地域課題学習の部分を体系的にした。田辺市の人材育成事業「たなべ未来創造塾」の修了生らが講師を務め、市や日本政策金融公庫も協力している。本年度の第1期には17人が参加する。

 第1回の講師は、田辺市上芳養の農業会社「日向屋」の岡本和宜さんと田中和広さん。岡本さんはジビエ施設の誘致や耕作放棄地の解消を進める取り組みなどを解説。地域おこし協力隊でもある田中さんは、都会と地方のメリット、デメリットなどを紹介した。

 講義後は四つのグループに分かれ、「農業を魅力化する」「田辺で暮らすか、都会で暮らすか」をテーマに話し合った。農業の魅力化については「魅力があるのに知られていない。SNS(交流サイト)などを通じ発信したい」「若者や外国人に農業体験してもらうプログラムを導入してはどうか」などの意見が出た。

 普通科1年の大谷光里さんは「地域活動に興味がある。地域の方々とコミュニケーションを取って笑顔を広げたいと『神島塾』に参加した。ジビエ施設の多くが赤字の中、岡本さんが民設民営で挑戦したのがすごい。ジビエ料理は食べたことがないけれど、ぜひ食べてみたくなった」と目を輝かせた。

 同科3年の清水皓太君は「地方公務員を目指しており、地域課題に挑む経験を積みたいと参加した。ピンチをチャンスに変えるという話が印象に残った。僕たちにも何かできるかもしれない。塾での活動を通じ、ヒントをつかみたい」と意気込みを語った。

 1学期中は平日の放課後に約2時間のプログラムに取り組む。夏休み期間に集中的にワークショップを行い、参加者が関心を持った地域課題を掘り下げる。

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