和歌山県は、新型コロナウイルスの濃厚接触者の自宅待機期間について、原則は感染者との最終接触から７日間だが、緊急時には特定職種の機能維持のため、条件を満たす従事者は待機期間なしでの勤務を可能にすると発表した。これまで医療については認めていたが、介護や保育などにも対象を拡大する。

　国の通知を受けた対応で、一部県の独自策を加えた。

　現状では、「社会機能維持者」と位置づけられる医療や介護の従事者、保育士らは濃厚接触者になっても、事業者が事業の継続に必要と判断した場合、最終接触から４日目と５日目に検査をし、いずれも陰性であれば、自宅待機を解除できる。

　特に医療や介護の従事者は、感染すれば重症化リスクが高い人と接する機会が多いことから、県の独自策として、当面の間、６、７日目も業務前に検査し陰性を確認することを追加した。

　これを原則とするが、国の通知により、感染拡大した時（直近１週間の人口１０万人当たり新規感染者数が県全体とその保健所管内とも２００人以上が目安）については、４日目と５日目の２回の検査で陰性の場合、「社会機能維持者」かどうかを問わず、５日目に解除を可能とする。

　さらに、感染者が急増している地域や、クラスターが発生している施設で、５日目での待機解除でも、医療・介護施設や障害者施設、保育所、幼稚園、小学校などの維持が困難な場合、待機期間を設けず勤務できるようにする。

　県や保健所が個別に認めた場合に限るほか、無症状で、毎日の業務前の検査で陰性を確認する必要がある。