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有名シェフが産地視察 紀南のかんきつや茶

農家(右)から、かんきつ類の説明を聞いたり、試食したりする有名シェフの視察の一行=和歌山県田辺市上秋津で、県提供
農家(右)から、かんきつ類の説明を聞いたり、試食したりする有名シェフの視察の一行=和歌山県田辺市上秋津で、県提供
 和歌山県産食材について魅力の発信や活用の促進を図ろうと、県はこのほど、有名シェフ3人を招いての産地視察を開いた。シェフらは、紀南地方では田辺市上秋津のかんきつ類や白浜町市鹿野の川添茶について畑を見たり、生産者の話を聞いたりした。

 県はこれまでにも同様の取り組みを開いており、今回は「Gracia(グラシア)」(東京)のジェローム・キルボフ氏、「STOVE+(ストーブプラス)」(秋田市)の齋藤毅氏、「パティスリー パリセヴェイユ」(東京)の金子美明氏を招き、3日間で、田辺市や白浜町のほか、海南市や有田川町、御坊市を回り、蜂蜜やぶどう山椒、しょうゆ、金山寺味噌(みそ)の生産現場を視察した。

 上秋津でシェフの視察に対応した農家の原拓生さんは、地元の都市農村交流施設「秋津野ガルテン」で、上秋津地域で栽培されている多品種のかんきつや歴史などを説明。畑では不知火、ハッサク、春峰、三宝柑など20種類くらいを試食してもらった。

 原さんは「いろいろな品種との出合いをすごく喜んでくれた。早速、視察した食材を材料に、試作にも取り組んでくれているようだ。このような機会を通じて、『九年母』や『三宝柑』といった古くからある品種に光が当たることは生産者としてもうれしく、広まってくれたら」と語った。
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