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スクリーンは巨岩「一枚岩」 古座川町で5月に映画祭

星空の下、プロジェクターを使って映像が投影された「古座川の一枚岩」(1月、和歌山県古座川町相瀬で)
星空の下、プロジェクターを使って映像が投影された「古座川の一枚岩」(1月、和歌山県古座川町相瀬で)
ポスターを手に映画祭をアピールする実行委員長の田堀穣也さん(和歌山県古座川町相瀬で)
ポスターを手に映画祭をアピールする実行委員長の田堀穣也さん(和歌山県古座川町相瀬で)
 和歌山県古座川町相瀬にある日本最大級という巨岩「古座川の一枚岩」(国指定天然記念物)をスクリーンにした映画祭が、5月21日に開かれることが決まった。「ここでしかできないイベントで町を盛り上げたい」と、道の駅「一枚岩」(古座川町相瀬)を運営する団体の代表、田堀穣也さん(35)=古座川町=らでつくる実行委員会が開催。映画祭はコロナ禍のため何度も延期になっていたが、いよいよ15日から入場券申し込みの受け付けを始める。


 一枚岩は、南紀熊野ジオパークの見どころである「ジオサイト」の一つで、高さ約100メートル、幅約500メートル。約1500万~1400万年前、「熊野カルデラ」の形成に伴ってマグマや火山灰などが地表へ噴出する際の通路としてできた「古座川弧状岩脈」の一部であり、地表に現れた一枚の岩盤としては日本最大級という。

 田堀さんらは、この巨岩をスクリーンにした映画祭を開きたいと、インターネットで資金を募るクラウドファンディング(CF)も活用して、高性能のプロジェクターやスピーカーなどを購入した。しかし、コロナ禍で大勢が集まる映画祭を開くのは難しく、それでも支援者に感謝の気持ちを伝えたいとの思いから昨年3月13日に「大地を見上げる映画祭Vol・0~つなぐ~」としてオンラインで開催。「私が未来に残したいもの」をテーマにさまざまな人にインタビューするなどした動画を縦約25メートル、横約40メートルの大きさで一枚岩に投映するなどし、その様子を動画投稿サイトで配信した。

 その後、昨年10月30日に映画祭を開催することを目指して取り組んだが、再びコロナ禍のために断念し、今年3月5日に予定したものの、オミクロン株の感染急拡大や「まん延防止等重点措置」の影響でさらに延期。開催には月明かりの影響がないことや日の入りの時間帯が重要であることから「5月21日が限界のタイミング」と、感染予防対策を取りながら「大地を見上げる映画祭Vol・1 HYGGE」を開くことを決めた。

 当日は午後4時に開場し、飲食や雑貨などを販売するマルシェを設ける。上映は午後7時からで、古座川町の魅力を紹介する動画などとともに映画を上映。9時半終了予定。ディズニー映画を予定しているが、タイトルは4月中に発表する予定という。

■千人限定で入場券 15日から申し込み

 新型コロナの感染予防対策のため、映画祭に参加できるのは先着千人に限り、入場券も必要になる。

 参加は無料だが、運営費用を募るために1口千円からカンパを受け付ける。カンパした際の入場券には、当日のマルシェで利用できる500円分のお買い物券が付く。

 入場券は15日から、道の駅「一枚岩」と道の駅「虫喰岩」(古座川町池野山)、もりとよ商店(同町高池)のほか、クラウドファンディングサイト(https://motion-gallery.net/projects/jyoyanikemen01)から申し込める。サイトでは支援金の額に応じて、映画祭の当日にプロポーズなどで活用してもらおうと「一枚岩に最大1分間メッセージや想(おも)いを映せる権」(支援金1万円)といった返礼メニューも用意している。入場券は当日に会場で渡す。雨天の場合は10月29日に延期予定。

 実行委員長を務める田堀さんは「大難産だったが、ようやく開催にめどが立った。1回目をやってみて、改善もしながら今後も継続していけるように頑張りたい。大画面でみんなの思いを共有し、表現できる場をつくっていきたい」と意気込んでいる。

 問い合わせは道の駅「一枚岩」(0735・78・0244)へ。

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