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「古道のドライブイン」復活へ 和歌山県田辺市中辺路町

今春にも営業が始まるドライブイン「古道歩きの里ちかつゆ」(和歌山県田辺市中辺路町近露で)
今春にも営業が始まるドライブイン「古道歩きの里ちかつゆ」(和歌山県田辺市中辺路町近露で)
開閉式の屋根があるテラス席
開閉式の屋根があるテラス席
 和歌山県田辺市中辺路町近露の国道311号沿いで営業していたドライブイン「古道歩きの里ちかつゆ」が、今春にも〝復活〟する。白浜町で宿泊施設を展開する「白浜館」が運営する。担当者は「観光客だけでなく、地元の方々にも気軽に立ち寄ってもらえるような場所にしたい」と話している。


 施設は南海電鉄(大阪市)が建設し、2010年3月に開業。グループ会社が運営していたが、利用者数の減少や新型コロナウイルスの影響で、21年1月に閉店した。

 白浜館と提携している東京の企業がJA紀南から約8240平方メートルの敷地を借り受け、南海側から建物を購入したという。白浜館は開業に際し、新規採用を含め約20人のスタッフを配置する。新型コロナの感染状況を見極めたいとして、開業日は未定だが、準備を進めている。

 白浜温泉街を拠点にしてきた白浜館にとって、世界遺産・熊野古道中辺路エリアへの進出は初めてになる。紀南の広域に視野を広げた形で、担当者は「和歌山の大きな財産である熊野古道の近くに拠点を持つことは大きな意味がある」と話す。

 建物自体は以前とほぼ変わらないが、内装を一新した。飲食や土産販売の区画のほか、白浜館の旗艦施設「ホテルシーモア」で人気のベーカリーも入る。日置川が望める場所にはテラス席を整備した。自転車愛好者(サイクリスト)も使いやすいようにする。駐車場は普通車62台分、観光バス8台分などがある。

 白浜館の中田力也社長は「熊野の玄関口ともいえる場所でのチャンスを頂いた。やるからには地域の活性化につなげたい」と話している。

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