和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

穂状の花が寒風に揺れる 湿地林の代表ハンノキ

水辺で開花したハンノキ(和歌山県田辺市秋津町で)
水辺で開花したハンノキ(和歌山県田辺市秋津町で)
 湿地林の代表種ハンノキ(カバノキ科)が、和歌山県紀南地方の水辺で開花。細く垂れた穂状の雄花が寒風に揺れている。

 落葉高木で、高さ20メートルほどになる。平地の湿った場所や河川敷などに生える。花は葉が出るより前に咲く。雄花は長さ4~7センチほどで枝の先端に、雌花は雄花の付け根付近につく。

 農家によると、かつては田んぼのあぜに植えられ、夏の日差しを遮ったり、稲を干したりするのに利用されたという。

 田辺市稲成町のふるさと自然公園センター周辺のため池の水際でも多く見られる。センターの観察指導員は「湿地の原風景の代表種といわれる。花らしくない花を観察するのも面白い」と話している。

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