和歌山県の仁坂吉伸知事は１５日、新たに１人を副知事に起用する人事案を、開会中の県議会１２月定例会に追加提案しないことを明らかにした。

　仁坂知事は、コロナ禍などで社会情勢が変化する中、営業力を強化しようと、県内出身の元財務官僚を新たに副知事に起用し、副知事を２人体制にする議案の提案を検討していたとされる。

　１５日、仁坂知事は報道陣の取材に対し「議会も（１７日の閉会まで）少ししかないし、今からお願いする時間もないので断念する。反対の人も多いみたいだから、無理にすることもない」と理由を述べた。今後の提案の可能性については「（提案を）やめたものには一切コメントしない。和歌山の損にならないよう、現有勢力で頑張るしかない」と話した。

　仁坂知事は議会開会前の記者会見で、事前に説明した県議から理解を得られず、議会冒頭の提案はしないことを説明。ただ、開会中の追加提案の可能性もあるとしていた。