串本の海から新種のエビ 海中公園センターの職員が発見
和歌山県串本町有田の串本海中公園センターと千葉県立中央博物館(千葉市)は、同センター前の海から新種のエビが見つかったと発表した。センターの職員が捕獲した個体を博物館の研究者が調査し、新種「トゲツノミナミロウソクエビ」として、動物分類学の国際学術誌「Zootaxa(ズータクサ)」(10月20日付)で論文が公表された。センターでは水族館でこのエビの展示を始めた。
センター水族館の平林勲係長(31)が2018年7月、センター沖約150メートル、水深7~12メートルほどの場所でイシサンゴの産卵調査をしていた際、全長5センチほどの見慣れないエビを見つけたことから捕獲。今年7月までに捕獲した5個体について、十脚甲殻類の分類を専門としている博物館の駒井智幸・動物学研究科長が調べたところ、「額角(がっかく)」という角のような突起の先端からやや離れた場所に明瞭なとげがあることや、ミナミロウソクエビ属の他種とのDNAの塩基配列の比較などから、新種であることが分かったという。
ミナミロウソクエビ属のエビは、発達した目やロウソクの名前のように表面の滑らかな体が特徴で、多くの種が昼間は砂の中や岩の間に隠れすみ、夜になると外に出て活動。同属のエビはこれまで全10種、国内では6種が記録されていた。
センター前の海からは、昨年も新種のエビ「キイカギテシャコエビ」が見つかったと同センターと博物館が発表しており、平林係長は「2年連続で新しい生き物が見つかったという発表に携わることができて大変うれしい。身近な所から知られていない生き物が見つかるのは、串本の海の豊かさを表していると思う。飼育・展示を通してたくさんの方に美しい姿を知っていただくとともに、さらなる生態の解明につなげていきたい」と話している。
センター水族館の平林勲係長(31)が2018年7月、センター沖約150メートル、水深7~12メートルほどの場所でイシサンゴの産卵調査をしていた際、全長5センチほどの見慣れないエビを見つけたことから捕獲。今年7月までに捕獲した5個体について、十脚甲殻類の分類を専門としている博物館の駒井智幸・動物学研究科長が調べたところ、「額角(がっかく)」という角のような突起の先端からやや離れた場所に明瞭なとげがあることや、ミナミロウソクエビ属の他種とのDNAの塩基配列の比較などから、新種であることが分かったという。
ミナミロウソクエビ属のエビは、発達した目やロウソクの名前のように表面の滑らかな体が特徴で、多くの種が昼間は砂の中や岩の間に隠れすみ、夜になると外に出て活動。同属のエビはこれまで全10種、国内では6種が記録されていた。
センター前の海からは、昨年も新種のエビ「キイカギテシャコエビ」が見つかったと同センターと博物館が発表しており、平林係長は「2年連続で新しい生き物が見つかったという発表に携わることができて大変うれしい。身近な所から知られていない生き物が見つかるのは、串本の海の豊かさを表していると思う。飼育・展示を通してたくさんの方に美しい姿を知っていただくとともに、さらなる生態の解明につなげていきたい」と話している。