和歌山県の仁坂吉伸知事と日高郡以南の１７市町村長が２７日、田辺市文里２丁目のガーデンホテルハナヨアリーナで２０２２年度の県の新政策について意見を交換した。市町村長からは新型コロナウイルス感染症対策やデジタル化などに関する質問や要望があった。

　懇談会は、県の予算編成を前に毎年開いている。県当局が「ポストコロナ時代に挑み、和歌山を飛躍させる」をキャッチフレーズとした新政策の方針を説明。その後、市町村長との質疑応答があった。

　市町村長からは、今年１２月以降に想定されている新型コロナワクチンの３回目接種に向け、十分なワクチン確保や供給を国に働き掛けるよう求める声が相次いだ。

　また、行政手続きのオンライン化をはじめ、加速する「自治体ＤＸ（デジタル技術を活用した行政サービスの変革）」に関する意見も複数出された。

　上富田町の奥田誠町長は「自治体ＤＸに向けて庁内でも取り組みが始まっているが、県全体での勉強会や財政支援、人材派遣などの応援もお願いしたい」と要望。印南町の日裏勝己町長は「山間部には携帯電話の電波が届かない地域が残っている」として、自治体ＤＸの推進と同時に不感地区の解消についても支援を求めた。