切目辻トンネル新しく みなべ-龍神間の難所解消へ
和歌山県のみなべ町清川と田辺市龍神村福井の境界で、国道424号の切目辻トンネルを新しく造り替える工事が進んでいる。現在のトンネルは乗用車同士の対向が困難で、以前から改良が求められていた。新しくなれば大型車の対向もスムーズになる。
国道424号のうち、龍神村とみなべ町との区間は元の県道龍神南部線で、両地域を結ぶ主要幹線道路。県は、この区間を観光バスが対向できる幅員で全線を通す「川筋ネットワーク道路」に位置付けて改良を進めており、切目辻トンネルを含む約1・2キロ区間と、そこから福井の国道425号までの何カ所かが未改良のままとなっている。
現在の切目辻トンネルは素掘りで、1963年に開通した。工事は52年に始まったが、予想外に難航し、取り付け道路も合わせれば11年かかった。延長は419・7メートル。幅員は5・5メートルで、乗用車同士なら片方が止まるなど慎重に進めば対向は可能だが、どちらかが入り口で待つことが多い。観光バスなどの大型車は通行は可能だが、乗用車との対向はできないという。
このトンネルの改良事業に県は2018年度から取り掛かり、昨年度に清川側で道路の工事を始めた。基礎工事を終えており、今後、かさ上げをして整備する。来年1月からはトンネルの掘削工事を始め、貫通は22年度中の予定。
計画によると、新しいトンネルは延長829メートルで幅員は7メートル。このトンネル整備に伴い、清川側と福井側の両方の道路も広げたり、カーブを緩やかにしたりする。福井側の道路は今年3月に着工しており、橋も設置する。
県日高振興局建設部と西牟婁振興局建設部は「できるだけ早く開通できるようにしたい」としている。総事業費は約30億円。
これとは別に、福井の国道425号との交差点から清川方面の特に狭い区間1・5キロは、本年度に改良事業に取り掛かる。
国道424号の改良が完了すれば地域の観光振興につながり、同様に改良工事が進む県道芳養清川線とともに、周辺地域の災害時や緊急時に役立つと期待される。龍神村自治会連合会の吉本哲紀会長は「大型車にとってトンネルはネックとなっている。観光など地域産業の発展につながるだけでなく、福井など下山路地域の住民にとっては田辺市街地に行くのに助かる」。清川の軽井川区の石上進区長は「狭いトンネルの改良は念願。町民にとっても本宮・新宮、有田川、龍神・高野方面に行くのに利便性が良くなり、災害時にも役立つ。町に観光バスが立ち寄ってくれるのが増えるのも期待できる」と話している。
国道424号のうち、龍神村とみなべ町との区間は元の県道龍神南部線で、両地域を結ぶ主要幹線道路。県は、この区間を観光バスが対向できる幅員で全線を通す「川筋ネットワーク道路」に位置付けて改良を進めており、切目辻トンネルを含む約1・2キロ区間と、そこから福井の国道425号までの何カ所かが未改良のままとなっている。
現在の切目辻トンネルは素掘りで、1963年に開通した。工事は52年に始まったが、予想外に難航し、取り付け道路も合わせれば11年かかった。延長は419・7メートル。幅員は5・5メートルで、乗用車同士なら片方が止まるなど慎重に進めば対向は可能だが、どちらかが入り口で待つことが多い。観光バスなどの大型車は通行は可能だが、乗用車との対向はできないという。
このトンネルの改良事業に県は2018年度から取り掛かり、昨年度に清川側で道路の工事を始めた。基礎工事を終えており、今後、かさ上げをして整備する。来年1月からはトンネルの掘削工事を始め、貫通は22年度中の予定。
計画によると、新しいトンネルは延長829メートルで幅員は7メートル。このトンネル整備に伴い、清川側と福井側の両方の道路も広げたり、カーブを緩やかにしたりする。福井側の道路は今年3月に着工しており、橋も設置する。
県日高振興局建設部と西牟婁振興局建設部は「できるだけ早く開通できるようにしたい」としている。総事業費は約30億円。
これとは別に、福井の国道425号との交差点から清川方面の特に狭い区間1・5キロは、本年度に改良事業に取り掛かる。
国道424号の改良が完了すれば地域の観光振興につながり、同様に改良工事が進む県道芳養清川線とともに、周辺地域の災害時や緊急時に役立つと期待される。龍神村自治会連合会の吉本哲紀会長は「大型車にとってトンネルはネックとなっている。観光など地域産業の発展につながるだけでなく、福井など下山路地域の住民にとっては田辺市街地に行くのに助かる」。清川の軽井川区の石上進区長は「狭いトンネルの改良は念願。町民にとっても本宮・新宮、有田川、龍神・高野方面に行くのに利便性が良くなり、災害時にも役立つ。町に観光バスが立ち寄ってくれるのが増えるのも期待できる」と話している。