ちょうちんに色紙飾り 龍神村・小森地区の初盆
和歌山県田辺市龍神村小家にある小森地区では、初盆の家がちょうちんに色紙を飾り付けて新仏を迎える。地元の人によると、位牌(いはい)を置く精霊棚を作る習わしは周辺地区でも見られるが、色紙を飾り付けるのは小森地区だけで、由来などは分からないという。
小川幸子さん(84)方では、3月に夫の米治さんが亡くなり、初盆を迎える。親族や故人と関係があった人らから寄せられた、約50個のちょうちんを軒下や室内につるしている。すべてのちょうちんの下に、地元の人らが細工した赤、青、黄などさまざまな色の色紙を飾り付けている。
色紙は縦約30センチ、横約20センチの長方形。1枚ずつ折ってはさみで切れ目を入れ、広げると網目模様になるようにする。色の異なる3枚を重ねてちょうちんの下につり下げており、七夕のササ飾りに似ている。湿気の多い日は色紙が水分を含み、ふわっとした軟らかい形になるという。
飾り付けを作った近所の小川章一さん(72)によると、作業は故人をしのんで、地区の人や盆で帰省した地区出身者が参加することが多い。位牌を置く「仮家」と呼ばれる精霊棚も、近所の住民らが青竹を使って高さ約2メートルの棚を組み立て、竹の周囲をヒノキの葉で覆って作る独特なもの。
章一さんは「仮家の材料や作り方は、私の父親が亡くなった時に米治さんから詳しく教えてもらった。初盆を迎える住民のために、飾り付けや仮家は以前から地区の人たちが協力して作っている」と話す。飾り付けの詳しいいわれは不明だが、章一さんが若いころには、まだ行われていなかったのではないかという。盆が終わると、ちょうちんや飾り付けなどは焼却する。
幸子さんは「多くの皆さんに、故人をしのんで真心を込めて飾り付けや仮家を作ってもらい、とてもありがたいしうれしい。皆さんのおかげで、お盆にお父さんを迎えることができる」と感謝している。
小川幸子さん(84)方では、3月に夫の米治さんが亡くなり、初盆を迎える。親族や故人と関係があった人らから寄せられた、約50個のちょうちんを軒下や室内につるしている。すべてのちょうちんの下に、地元の人らが細工した赤、青、黄などさまざまな色の色紙を飾り付けている。
色紙は縦約30センチ、横約20センチの長方形。1枚ずつ折ってはさみで切れ目を入れ、広げると網目模様になるようにする。色の異なる3枚を重ねてちょうちんの下につり下げており、七夕のササ飾りに似ている。湿気の多い日は色紙が水分を含み、ふわっとした軟らかい形になるという。
飾り付けを作った近所の小川章一さん(72)によると、作業は故人をしのんで、地区の人や盆で帰省した地区出身者が参加することが多い。位牌を置く「仮家」と呼ばれる精霊棚も、近所の住民らが青竹を使って高さ約2メートルの棚を組み立て、竹の周囲をヒノキの葉で覆って作る独特なもの。
章一さんは「仮家の材料や作り方は、私の父親が亡くなった時に米治さんから詳しく教えてもらった。初盆を迎える住民のために、飾り付けや仮家は以前から地区の人たちが協力して作っている」と話す。飾り付けの詳しいいわれは不明だが、章一さんが若いころには、まだ行われていなかったのではないかという。盆が終わると、ちょうちんや飾り付けなどは焼却する。
幸子さんは「多くの皆さんに、故人をしのんで真心を込めて飾り付けや仮家を作ってもらい、とてもありがたいしうれしい。皆さんのおかげで、お盆にお父さんを迎えることができる」と感謝している。