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センダンの巨木に思いさまざま 児童が絵や言葉で表現

センダンの下で開かれた「せんだんフェス」(和歌山県田辺市龍神村柳瀬で)
センダンの下で開かれた「せんだんフェス」(和歌山県田辺市龍神村柳瀬で)
 和歌山県田辺市龍神村柳瀬の中山路小学校は21日、運動場にあるセンダンの大木の下で「せんだんフェス」を開いた。児童が、学校のシンボルとして親しまれているセンダンへの思いを絵や言葉で表現した作品を発表した。

 センダンはセンダン科の落葉高木。春に薄紫色の花をつけて良い香りを放つ。同校のセンダンは1908(明治41)年2月8日、同校の前身である安井尋常小学校に植えられていたものを移植した。樹齢は約140年という。

 せんだんフェスは昨年、新型コロナウイルスの影響で中止となり、2年ぶりの開催。児童会の役員が進行を務め、学社融合推進協議会のメンバーや地域住民らが、感染防止対策を取った上で見学した。

 今年は絵と言葉でセンダンへの思いを表すことにし、児童は朝の学習の時間などを使って準備。絵を制作するチームと、川柳や詩を考える言葉のチームに分かれ、創作に取り組んだ。

 当日は梅雨の晴れ間が広がり、センダンの緑陰に児童が集合。最初に児童全員で考えたという「せんだんフェスソング2021」を披露した。3番まである校歌の4番と想定して、メロディーに合わせて「四つ葉輝く春の空 見上げりゃ枝にアオバズク おお大好きなセンダンを 楽しく祝うフェスティバル 結びはかたし われらいざ 結びはかたし われらいざ」と歌った。

 続いて言葉のチームの発表があり、6人の児童が花がきれいなこと、自分たちの守り神だと思ったこと、毎年飛来していたアオバズクが今年は見られなくて寂しいことなどを述べた。

 絵を描いたチームの児童は、作品を手に気に入ったところや工夫した点、絵に込めた思いなどを発表して、センダンに「長生きしてね」と語り掛けた。

 ちぎり絵の共同制作の発表もあり「花が咲いたよせんだんの木」のタイトルで縦約160センチ、横190センチの大作を披露した。

 最後に蝉義則校長は「センダンへの思いを再確認する機会となった。この学校の子どもたちを見守り続けて140年。明日からまた一緒に歩んでいきたい」と述べた。

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