民家の裏山でひっそりと咲くタシロラン(和歌山県田辺市秋津町で)
和歌山県田辺市秋津町にある民家の裏山で、花や茎が白いタシロラン(ラン科)が開花しているのを、住人が見つけた。常緑林に自生する腐生植物で、県のレッドデータブックでは絶滅危惧1B類、環境省のレッドリストでは準絶滅危惧に分類されている。
19日に草刈りをしていた時に気付いたという。「前日にはまったくなかったので、雨が降って一気に出てきたのだろう」と驚いていた。
タシロランは葉緑素を持たず、落ち葉などから栄養を吸収している。高さ30センチ前後で、梅雨時期に花を咲かせるが、条件に合った特定の場所にしか自生せず、毎年見られるとは限らない。和名は、日本で最初に発見した田代善太郎氏の名を記念して付けられた。