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就農助成4年で80人 「よってって」運営のプラス財団

 農業者の育成を目的とする、和歌山県田辺市宝来町の公益財団法人「プラス農業育成財団」(野田忠理事長)はこのほど、2020年度の新規就農者への助成事業で13人にそれぞれ30万円を支給した。助成実績は17年度から始めて今回を含めて80人になった。また、優秀農業者の表彰では3人に副賞30万円を贈った。

 財団は産直市場「よってって」を運営するプラスの野田忠会長が設立。17年度から新規就農者の助成や優秀農業者の表彰をしている。新規就農者助成は独立・自営就農者で、農業経営を開始して5年後までに農業で生計が成り立つ計画があるなど応募資格を満たす人、優秀農業者表彰は高品質な農産物を生産、県の農業育成に貢献しており、個人や団体からの推薦があった人を対象にしている。

 新型コロナの感染防止のため、今年も昨年に続いて表彰式は開かなかった。新規就農者助成は15人の応募があった中から、書類選考や野田理事長をはじめとする選考委員による面接を経て、対象者を選んだ。

 対象者は20~50代で、紀の川市4人、和歌山市1人、海南市1人、有田郡1人、田辺市3人、東牟婁郡3人。紀南地方は小山智之さん(田辺市)、畠中達弥さん(同)、杉原杏奈さん(同)、山本拓自さん(古座川町)、松出真紀さん(那智勝浦町)、畑下由美さん(同)の6人だった。

 優秀農業者は紀の川市1人、海南市1人、日高郡1人で、紀南地方では二葉美智子さん(みなべ町)が選ばれた。

 野田理事長は「高齢化、後継者不足で日本の農業は厳しい状況であり、今後もこの傾向が続くと、顔の見える商品を消費者にお届けできるだろうかという危機感から始めた事業。ささやかではあるが続け、5年間で100人を目標にしたい」と話した。毎年、新規就農者との情報交換や園地視察もしているという。

 新規就農者の助成や優秀農業者表彰については、県を通じて、各市町村に案内してもらって公募しており、プラス農業育成財団のホームページにも掲載して募集する。

 本年度は10月ごろからの募集開始を考えているという。

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