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スタンバイOK?1人1台タブレット到着 田辺市小中学校

小学校に配備されたキーボード付きタブレット(和歌山県田辺市中三栖で)
小学校に配備されたキーボード付きタブレット(和歌山県田辺市中三栖で)
 文部科学省が小中学生に1人1台のパソコンやタブレット端末を配る「GIGA(ギガ)スクール構想」で、和歌山県紀南地方でも各学校で端末の配布が進んでいる。新型コロナウイルスの感染拡大でオンライン授業などでの活用が期待される一方、現場では「どう活用すればいいのか」と不安の声も上がっている。

 田辺市では約5200台のキーボード付きタブレットが、配備された。全てにアカウントやメールアドレスが割り振られている。初期設定は学校で行う必要があり、現場は対応に追われている。

 タブレットではマイクロソフトの文書ソフトやグーグルが提供する教育機関向けのオンラインサービス「G Suite(ジースイート)」などが利用できる。グループワークやリポート提出にも対応できるという。

 端末の導入に合わせ、普通教室にはインターネットに接続できる公衆無線LAN「Wi―Fi(ワイファイ)」を設置した。調べ学習やドリル学習、研究発表などでの活用を想定している。来年度以降はデジタル教科書を利用する学校も出てくるという。

 市教委は原則としてタブレットの活用を校内に限定しているが「もし臨時休校になった場合は自宅に持ち帰り、オンライン授業、学校と家庭の連絡手段として使う可能性はある」という。

 三栖小学校(児童377人)では21日、タブレットを点検し、教室内の充電機能付きの保管庫に収納した。同校は「研修などを通じ、いかに効果的に活用するかが問われる。授業の可能性は広がると思う」と期待している。

 一方で、別の学校では「まず中学3年生に使ってもらいたいが、卒業、受験まであとわずかで難しい」「IT機器になじみの薄い教員もいる。慣れるまで授業準備の負担は大きい」と不安の声もある。

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