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白浜―羽田の全便大型化 日航、割安運賃も据え置き

日本航空白浜―羽田線の全6便で使われることになったボーイング737―800(和歌山県白浜町で)
日本航空白浜―羽田線の全6便で使われることになったボーイング737―800(和歌山県白浜町で)
 日本航空は25日から、南紀白浜(和歌山県白浜町)―羽田(東京)定期便の全3往復で機材を大型化する。同日の搭乗分からを対象にする新たな運賃では、1万円を切る価格を据え置いた。コロナ禍の中でも白浜―羽田線は健闘しているといい、回復基調を加速させるために”攻めの姿勢”を日航が打ち出した形だ。

■ 回復基調の加速狙う

 全6便での機材大型化は、白浜―羽田線が通年で1日3往復するようになった2010年度以降では初めて。

 25日から就航するのはボーイング737―800(165席)。現在は朝と夕方の2往復で使用し、昼の往復にはエンブラエル190(95席)を投入している。ただ、今後も機材繰りなどで、便によっては小さい機材を使う可能性があるという。

 最安値の運賃が1万円を切るのは、朝に白浜を出発する便と、夕方に白浜に到着する便。搭乗7日前までの予約の価格をこれまで通り「9700円~」とした。特に地元の利用を促す狙いがある。日航では「まずは一度利用してもらい、『便利で安い』ということを少しずつ広めていきたい」と話している。この運賃の適用期間は11月30日搭乗分まで。

 日航などによると、新型コロナウイルスの新規感染者数の縮小や政府の観光支援策「Go To トラベル」もあり、各路線の利用は緩やかに回復している。全国平均で前年同月比の旅客数は10月で5割、11月は5割強と予測している。

 このうち、白浜―羽田線は9月の実績で前年比の6割超に回復。10月は7割強にまで伸びるとみている。首都圏からの観光やビジネスでの利用が支えている状況で、便によっては満席もある。

 今回の日航の判断について、南紀白浜空港を運営する南紀白浜エアポートの岡田信一郎社長は「需要が完全に戻りきっていない中での『先行投資』であり、非常にありがたい。有望な路線と認識してくれているということだろう。厚意に応えるためにも、地元側の需要を高めていきたい」と話している。

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