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サツマイモの害虫生息域拡大 県が対策呼び掛け

ヨツモンカメノコハムシに食べられて葉がレースのようになったノアサガオの仲間。円内はヨツモンカメノコハムシのペア(和歌山県田辺市稲成町で)
ヨツモンカメノコハムシに食べられて葉がレースのようになったノアサガオの仲間。円内はヨツモンカメノコハムシのペア(和歌山県田辺市稲成町で)
 サツマイモ(ヒルガオ科)の葉を食害する南方系の甲虫ヨツモンカメノコハムシが、和歌山県の紀南地方で生息域を拡大している。ヒルガオ科の植物を好み、田辺市内の道端に自生するノアサガオの仲間は、食べられて葉っぱがレースのような状態になっている。


 ヨツモンカメノコハムシは、主に沖縄本島以南に分布していたが、1999年以降に九州や四国、本州でも確認されるようになった。和歌山県では昨年初めてサツマイモでの被害が見つかった。

 成虫は体長1センチ足らず。中央部が茶褐色、周りは半透明の黄褐色。4~11月に出現する。成虫だけでなく、幼虫もヒルガオ科の葉を食害する。

 県農業環境・鳥獣害対策室によると、昨年春に新宮市のサツマイモ畑で成虫が見つかり、県内で調査したところ、那智勝浦町と串本町で食害が、田辺市や白浜町、上富田町では発生が確認された。県内のサツマイモの作付面積は63ヘクタールほどあるが、まだ大きな被害の報告はないという。

 ただ、田辺市内でも昨年より広範囲でノアサガオの食害が目立っており、徐々に生息域が拡大しているとみられている。

 対策として、サツマイモ畑の周辺にあるヒルガオ科の雑草の除去の他、発生が多い場合は薬剤散布を呼び掛けている。

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