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熱中症対策に梅干し活用を 田辺市が救命講習で配布

救命講習の参加者に梅干しを手渡す田辺消防署員(左)=和歌山県田辺市天神崎で
救命講習の参加者に梅干しを手渡す田辺消防署員(左)=和歌山県田辺市天神崎で
 和歌山県の田辺市とJA紀南でつくる「紀州田辺うめ振興協議会」(会長・真砂充敏田辺市長)は、夏場の熱中症対策として梅干しの活用を呼び掛けている。市消防本部が実施する救命講習で梅干しや梅料理のレシピを配っている。

 熱中症は、高温・多湿の環境下で体内の水分や塩分のバランスが崩れて、体温の調節機能が働かなくなって起こる。体温が上昇し、めまいや手足のしびれ、頭痛、嘔吐(おうと)などの症状があり、重症化すると意識障害やけいれんが起きる。

 協議会によると、水と梅干しを摂取することで、発汗で失われた水分と塩分を補給できるほか、クエン酸による疲労回復効果も見込めるという。

 協議会は毎年7月と8月、市消防本部が開く救命講習で梅干しなどを配布。昨年は52カ所(参加者約1100人)で個包装の梅干しと料理のレシピを配った。今年は新型コロナウイルスの影響で講習が少なく、17カ所(同約300人)で配布する予定。

 このほど、田辺市天神崎の西部センターで開いた救命講習では、田辺消防署員が地域住民ら19人に熱中症の予防などについて話し、梅干しを配った。

 講習では、管内での熱中症の発生状況を踏まえて「7月と8月の2カ月は注意が必要。65歳以上の年代で多くなっており、家の中でくつろいでいても熱中症になる恐れがある」と説明した。

 また、マスクの着用についても言及し「屋外で距離が取れる状況では適宜マスクを外して、こまめに水分を補給するようにしてほしい。暑い時間帯は無理をせず、日頃から体調管理にも気を付けてほしい」と呼び掛けた。

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