「三川夢来人の舘」閉店 新型コロナで再開断念
田辺市三川地域(旧大塔村)の住民が市街地の海蔵寺通りで営んでいる産直店「三川夢来人(むらびと)の舘」が、新型コロナウイルスの影響で臨時休業中のまま、6月5日で閉店することが決まった。当初は6月6日に再開した上で、開店からちょうど10年を迎える7月25日で閉じる計画だったが、店内での感染拡大を懸念する声があったことなどから再開を断念したという。
三川夢来人の舘は2010年7月25日、自家用に栽培した農産物を販売して収入につなげることや住民の生きがいづくり、店舗を拠点に市街地住民との交流などを目的に、海蔵寺の道向かいに事務所を借りて出店した。最近は土曜~火曜に営業。これまでに延べ約15万5千人が来店したという。
同店の西村潤代表(78)=田辺市五味=によると、三川地域の約50世帯が会員となって野菜や花木、総菜、手作り雑貨などを販売してきたが、この10年で、会員の多くが80歳を超えるなど高齢化。「出品を続けていくのがしんどい」という声が高まり、開店から10年を区切りとして店を閉じることを、昨年12月の総会で決めた。
その後、開店10周年を迎える7月25日に何らかのイベントを開くことも計画したが、新型コロナの影響で4月11日から臨時休業。今月25日に役員会を開いたところ、「店内が狭いことから感染予防対策が難しい」といった意見があり、再開断念を決めたという。
西村代表は「多くの方に親しんでいただいたので、閉めるのは心苦しい。生きがいとしてやっていたが、高齢化が進む中で次第にしんどくなってきた。今後も三川地域の産品を販売する方法は検討したい」と話す。
同市大塔行政局の松本章吾局長は「閉店は大変残念。市としても専門の集落支援員を配置して産品の集配を手伝うなどしてきたが、これからも何らかの形で支援を続けていきたい」としている。
三川地域の産品については今後、田辺市鮎川にある道の駅「ふるさとセンター大塔」や2022年の再開が計画されている同市熊野の「百間山渓谷キャンプ村」で取り扱う可能性も検討するという。
三川夢来人の舘は2010年7月25日、自家用に栽培した農産物を販売して収入につなげることや住民の生きがいづくり、店舗を拠点に市街地住民との交流などを目的に、海蔵寺の道向かいに事務所を借りて出店した。最近は土曜~火曜に営業。これまでに延べ約15万5千人が来店したという。
同店の西村潤代表(78)=田辺市五味=によると、三川地域の約50世帯が会員となって野菜や花木、総菜、手作り雑貨などを販売してきたが、この10年で、会員の多くが80歳を超えるなど高齢化。「出品を続けていくのがしんどい」という声が高まり、開店から10年を区切りとして店を閉じることを、昨年12月の総会で決めた。
その後、開店10周年を迎える7月25日に何らかのイベントを開くことも計画したが、新型コロナの影響で4月11日から臨時休業。今月25日に役員会を開いたところ、「店内が狭いことから感染予防対策が難しい」といった意見があり、再開断念を決めたという。
西村代表は「多くの方に親しんでいただいたので、閉めるのは心苦しい。生きがいとしてやっていたが、高齢化が進む中で次第にしんどくなってきた。今後も三川地域の産品を販売する方法は検討したい」と話す。
同市大塔行政局の松本章吾局長は「閉店は大変残念。市としても専門の集落支援員を配置して産品の集配を手伝うなどしてきたが、これからも何らかの形で支援を続けていきたい」としている。
三川地域の産品については今後、田辺市鮎川にある道の駅「ふるさとセンター大塔」や2022年の再開が計画されている同市熊野の「百間山渓谷キャンプ村」で取り扱う可能性も検討するという。