カツオが再び不漁に 串本港、3~4月で3・6トン
和歌山県串本町の串本港では、旬を迎えたカツオが不漁だ。水揚げ量は3月が2・4トン、4月が1・2トンの計3・6トンで、昨年の同期間の10分の1になっている。和歌山東漁協は「4月下旬から少しずつ揚がりだし、5月6日は約3トンだった。旬は外したが、今後に期待したい」と話している。
近年、カツオの日本近海への来遊量が減っていることから、串本港では2014年から不漁が続いているが、17年8月から始まった黒潮大蛇行が追い打ちをかけている。
黒潮大蛇行は、日本の太平洋側を西から東に流れる黒潮が、紀伊半島沖で大きく離岸する現象で、過去にも何度となく発生している。カツオの漁場は水温変化の激しい潮境に分布する傾向にあることから、海水温の高い黒潮が陸から離れることで、漁場が沖合へ移ってしまう。
黒潮大蛇行は現在も続いているが、昨年は伊豆半島沖から黒潮の一部が紀伊半島に戻る「黒潮内側反流」が発達した影響で、カツオ漁が比較的好調だった。県水産試験場によると、今年は「黒潮内側反流」が弱いことが、不漁の原因の一つと考えられるという。
串本港でのカツオ漁の最盛期は例年3~5月。過去28年間のデータでみると、月別で最も多かったのが02年4月の463・3トンで、次いで00年4月の389・7トン、95年3月の360トン。
年間で見ると最も多かったのが00年の1149・1トンで、次いで1995年の1029・4トン、97年の873・9トンとなっている。昨年の水揚げ量は210・3トンで、不漁が始まった14年以降最も多かった。
県水産試験場の山根弘士主査は「カツオの水揚げ量は全国的に減っているが、原因ははっきりと分かっていない。黒潮大蛇行が起こる原因も分かっていない。カツオの漁場ができる海水温は20度前後なので、串本での水揚げ量は今後(海水温の上昇とともに)増えてくる可能性がある」と話している。
近年、カツオの日本近海への来遊量が減っていることから、串本港では2014年から不漁が続いているが、17年8月から始まった黒潮大蛇行が追い打ちをかけている。
黒潮大蛇行は、日本の太平洋側を西から東に流れる黒潮が、紀伊半島沖で大きく離岸する現象で、過去にも何度となく発生している。カツオの漁場は水温変化の激しい潮境に分布する傾向にあることから、海水温の高い黒潮が陸から離れることで、漁場が沖合へ移ってしまう。
黒潮大蛇行は現在も続いているが、昨年は伊豆半島沖から黒潮の一部が紀伊半島に戻る「黒潮内側反流」が発達した影響で、カツオ漁が比較的好調だった。県水産試験場によると、今年は「黒潮内側反流」が弱いことが、不漁の原因の一つと考えられるという。
串本港でのカツオ漁の最盛期は例年3~5月。過去28年間のデータでみると、月別で最も多かったのが02年4月の463・3トンで、次いで00年4月の389・7トン、95年3月の360トン。
年間で見ると最も多かったのが00年の1149・1トンで、次いで1995年の1029・4トン、97年の873・9トンとなっている。昨年の水揚げ量は210・3トンで、不漁が始まった14年以降最も多かった。
県水産試験場の山根弘士主査は「カツオの水揚げ量は全国的に減っているが、原因ははっきりと分かっていない。黒潮大蛇行が起こる原因も分かっていない。カツオの漁場ができる海水温は20度前後なので、串本での水揚げ量は今後(海水温の上昇とともに)増えてくる可能性がある」と話している。