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帰省自粛の学生に物資 新宮市、地元企業から寄贈相次ぐ

帰省を自粛している学生を支援する事業で、企業から物資の提供を受ける田岡実千年市長(左)=30日、和歌山県新宮市で
帰省を自粛している学生を支援する事業で、企業から物資の提供を受ける田岡実千年市長(左)=30日、和歌山県新宮市で
 和歌山県新宮市が、新型コロナウイルス感染拡大防止のために帰省を自粛している同市出身の学生に、米などを仕送りして生活を支援する事業に、地元企業から物資の寄贈が相次いでいる。田岡実千年市長は「大変厳しい時に温かい申し出を頂きうれしい。助け合いのありがたさをあらためて感じた」と感謝している。

 地元産の米5キロとレトルト食品、田岡市長からのメッセージなどを箱に詰め、帰省を自粛している大学生や短大生、専門学校生に届ける事業で、24日に発表した。

 取り組みを知った企業から早速、協力の申し出が寄せられ、30日には、食品や飲料の製造販売をしている串本町の「ユウキ」が同社の「ふかひれスープ」(1箱4食分)を400箱、アロマオイルなどの製造販売に取り組む新宮市の「エムアファブリー」は、地元の森で育った植物の香りをまとわせたチョコレート2個入り400袋を提供した。

 新宮市に本社を置く建設機械器具賃貸業「キナン」も5月1日、マスク5千枚を市に寄贈する予定で、市は1人当たり10枚を送る。

 ユウキの神田玄太取締役(40)は「学生たちはものすごく心細いと思うので、スープを味わい、ちょっとでも嫌な時を忘れてもらえたらうれしい」と話す。エムアファブリーの竹原真奈美社長(40)も「チョコレートで故郷を感じながら頑張ってほしい」と話していた。

 市は仕送り事業の対象となる学生数は約400人と想定しており、30日から、親族からの申請受け付けを始めた。申し込み期間は5月末までで、早ければ来週早々にも学生たちに届けられるという。

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