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若者と農業つなぐ 田辺市に福祉事業主ら招き合宿

農業や就労支援について話し合う参加者(23日、和歌山県田辺市上秋津の秋津野ガルテンで)
農業や就労支援について話し合う参加者(23日、和歌山県田辺市上秋津の秋津野ガルテンで)
 生きづらさを抱えた若者らの居場所や仲間づくりに取り組む和歌山県田辺市内の団体が23、24日、同市上秋津の秋津野ガルテンで、福祉事業所や障害者雇用を進める会社の経営者らを招いた合宿を開いた。参加者は、悩みを抱える若者と農業を結び付けるアイデアを出し合うなど地域課題の解決策を探った。

 主催したのは、田辺市湊の一般社団法人「Gifted Creative(ギフテッド クリエーティブ)」(峯上良平代表)。農業の人手不足と福祉の就労支援という両方の課題解決を図る「農福連携」を柱に活動している。

 その一環として、都市と農村の交流施設の秋津野ガルテンに全国の会社経営者や団体の代表らを招いた。農業法人「秋津野」の玉井常貴会長(75)の講話があり、体験農業や宿泊、農家レストラン、カフェ、ICTオフィスなどさまざまな事業を展開するガルテンの取り組みを参加者が聞いた。

 その後、グループに分かれて玉井会長や地元農家の原和男さん(79)らを交えて話し合いをした。「農作業が始まる早朝に(ひきこもりがちの若者は)集まらない」という課題に対しては「キャンプと農業体験を一緒にしてはどうか」「朝から動かなくてもいいような形にする」などの意見が出た。原さんの話を聞いた参加者は「ミカンを62年間作り続け、毎年楽しいという原さんに勇気づけられた」と感心していた。

 ガルテンでは、地元の障害者ら生きづらさを感じている15人が参加したワークショップもあった。24日は高垣工務店シリコンバー(田辺市神子浜2丁目)を訪れた。

 ニートやひきこもり、障害者らの就労を支援するNPO法人FDA(川崎市)の理事長を務める成澤俊輔さん(35)は「今回の参加者は定期的に地域を回っている。地域の人に就労支援の環境がより良くなっていることを感じてほしい」と話した。

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