梅の木切ってウバメガシ林へ 梅郷クラブの発表が最優秀に
和歌山県青年農業者会議がこのほど有田川町であり、県内八つの農業青年クラブ「4Hクラブ」がプロジェクト発表をした中から、みなべ町の「みなべ梅郷クラブ」の活動に関する、メンバーの山本宗一郎さん(32)による発表「うめ産地を救う!?伐採班の活動」が、最優秀賞に選ばれた。内容は、耕作放棄地の梅の木を有償で請け負って伐採し、備長炭の原木であるウバメガシを植えようとする取り組み。県代表として、来年1月に滋賀県である近畿地域農業青年会議で発表する。
みなべ町は、400年前から続く梅を中心とする持続可能な農業システムが評価され、「みなべ・田辺の梅システム」として世界農業遺産に認定されているが、近年は高齢化や後継者不足、耕作放棄地の増加が課題となっている。放棄地は病害虫の発生で周囲への影響も及ぼす。
みなべ梅郷クラブ(平野智也会長)は町内でアンケートをし、耕作放棄地の多くは「手に負えない」「労働力がない」などの理由で木が伐採されずに手つかずの状態で、今後、耕作放棄地は山に戻ればよいという希望もあることが分かった。
クラブは伐採班をつくり、有償で耕作放棄地の梅の木を切る活動をすることにした。周囲に影響を与えない場所では薪炭林の山に再生できないかと考え、ウバメガシの苗木を植える計画。どれくらいの人数や時間が必要か、また請負予算はどれくらいかをみるために、町内の2園地で伐採もした。
発表では、その取り組みを説明。園地の人からは「梅の木や雑木が生い茂り、手に負えない状態だったので助かった」と感謝されたこと、クラブ員からは「重労働だった」「枝の片付けが大変だった」といった声があったといい、10アール当たり4万円で、作業性などの関係から作業人数は10人以上必要との試算も紹介した。
今後の展開として、耕作放棄地の伐採を継続的にし、半日で終わらせたり、2班に分けたりと計画的な請負体制を整えていくとした。条件が整えばウバメガシの植樹を推進していくといい、課題は農家負担や病害虫への危機感を発信していくことだが「産地の抱える問題解決策の一つになれば」と発表した。
山本さんは「来年度は事業化して取り組みたい。自分たちのクラブだけで手が回らないことも出てくることも考えられるし、いろいろな人や団体とも一緒に取り組んでいけたら」と話している。
みなべ町は、400年前から続く梅を中心とする持続可能な農業システムが評価され、「みなべ・田辺の梅システム」として世界農業遺産に認定されているが、近年は高齢化や後継者不足、耕作放棄地の増加が課題となっている。放棄地は病害虫の発生で周囲への影響も及ぼす。
みなべ梅郷クラブ(平野智也会長)は町内でアンケートをし、耕作放棄地の多くは「手に負えない」「労働力がない」などの理由で木が伐採されずに手つかずの状態で、今後、耕作放棄地は山に戻ればよいという希望もあることが分かった。
クラブは伐採班をつくり、有償で耕作放棄地の梅の木を切る活動をすることにした。周囲に影響を与えない場所では薪炭林の山に再生できないかと考え、ウバメガシの苗木を植える計画。どれくらいの人数や時間が必要か、また請負予算はどれくらいかをみるために、町内の2園地で伐採もした。
発表では、その取り組みを説明。園地の人からは「梅の木や雑木が生い茂り、手に負えない状態だったので助かった」と感謝されたこと、クラブ員からは「重労働だった」「枝の片付けが大変だった」といった声があったといい、10アール当たり4万円で、作業性などの関係から作業人数は10人以上必要との試算も紹介した。
今後の展開として、耕作放棄地の伐採を継続的にし、半日で終わらせたり、2班に分けたりと計画的な請負体制を整えていくとした。条件が整えばウバメガシの植樹を推進していくといい、課題は農家負担や病害虫への危機感を発信していくことだが「産地の抱える問題解決策の一つになれば」と発表した。
山本さんは「来年度は事業化して取り組みたい。自分たちのクラブだけで手が回らないことも出てくることも考えられるし、いろいろな人や団体とも一緒に取り組んでいけたら」と話している。