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楽しみながら防災学習 23日、和歌山県上富田で体験イベント

防災イベントの開催に向けて意気込む運営メンバー(和歌山県上富田町朝来で)
防災イベントの開催に向けて意気込む運営メンバー(和歌山県上富田町朝来で)
避難所運営ゲームの申し込み2次元コード
避難所運営ゲームの申し込み2次元コード
 和歌山県上富田町の朝来小学校体育館など3会場で23日、体験型の防災イベント「かみとんだ防災大作戦」がある。仮想避難所の体験や避難路を歩くウオークラリーなどを楽しみながら防災を学べる。午前10時~午後3時。

 防災に関心のある有志でつくる実行委員会が昨年に続いて企画した。「地域で顔見知りを増やそう」をテーマに掲げ、防災意識向上と住民同士の交流を図る。行政や企業、県外の大学生、熊野高校の生徒らが参画している。

 会場は朝来小のほか、朝来コミュニティセンターと近隣にある交流拠点「つなぎ間商店」。朝来小とコミュニティセンターは避難所に指定されている。

 朝来小では非常用トイレの実験や備蓄品の展示、仮設テントの展示・設営体験などがある。町職員の案内で備蓄倉庫や浄水器を見学するバックヤードツアー、はしご車搭乗体験や防火衣の試着などもある。

 コミュニティセンターでの避難所運営ゲームは、大地震が発生した想定で、救援隊が到着するまでその場にいる住民(参加者)だけで避難所運営に挑む。

 参加者は受付や救護といった四つの班に分かれ、「持病があるけれど、薬を持っていない」「ペットを連れてきている」などカードで示される、避難者が抱えるさまざまな事情の対応を考える。ゲーム後には振り返りの時間を設ける。

 ゲームは午前10時~11時50分と午後1時~2時50分の2回。1回8~32人で行う。事前申込制。

 「つなぎ間商店」は、イベントの中心を担う後工務店(上富田町生馬)の地域事業部が空き家を「人と人をつなぐ拠点」にしたいと改修した施設。今回は親子向け防災ワークショップの会場となる。グミやあめをストラップにしたり、ペットボトルなどを使ってランタンを作ったりする。

 ウオークラリーでは、避難路を歩いて3会場を巡る。普段通行する道を災害時の視点で見ることで、さまざまな気付きを生むきっかけにしたいという。

■大学生が「作戦」進行

 後工務店でインターン(就業体験)中の大学生が、地域住民を巻き込んでイベント準備に奔走している。

 昨年度もゲーム開発に携わったフェリス女学院大(神奈川県)2年の三宅志帆さんは、中高生時代を宮城県で過ごし、復興プロジェクトにも関わった。

 「ゲームは避難所をリアルに体験できる。昨年度からさらに改良した。ゲームのマニュアル化に取り組んでおり、近隣の市町にも広げていきたい」と意気込んでいる。

 日本大(東京都)1年の小澤翼さんは「危機管理学部で自然災害への対応を学んでいるが、紀南は小学生から防災学習が盛んで、対策が進んでいると感じた」と話す。「3会場とも内容は充実している。ウオークラリーで巡ってほしい」と来場を呼びかけている。

 問い合わせは実行委員会(080・1462・4475)へ。

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