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太鼓フェス契機に活動再開意欲 龍神太鼓保存会

太鼓フェスティバルに向け、練習に取り組むメンバー(和歌山県田辺市龍神村柳瀬で)
太鼓フェスティバルに向け、練習に取り組むメンバー(和歌山県田辺市龍神村柳瀬で)
 2月2日に紀南文化会館大ホール(和歌山県田辺市新屋敷町)で開かれる「太鼓フェスティバル」(実行委員会主催)に、田辺市龍神村の太鼓演奏グループ「紀州龍神太鼓保存会」が出演する。保存会はメンバー減少により活動休止状態だったが、この出演をきっかけに活動再開へ意欲を高めている。メンバーは「舞台でグループを知ってもらい、メンバーを増やせたら」と期待している。


 保存会は1994年4月、各地区の祭りで太鼓を担当する人たちが集まって発足した。龍神村や県内の行事の他、東京ドームや横浜アリーナといった大規模な会場でイベントに出演。地元の子どもに指導するなど、龍神村の地域づくりやPRに一役買ってきた。

 当初メンバーは30人ほどいたが、高齢化や中学生が進学で地元を離れたことなどから減少し、2016年ごろから活動は休止状態になっていた。

 18年6月、「高野山・龍神温泉ウルトラマラソン」の宵宮祭への出演依頼があったため、練習を経て再び舞台で披露したことがあったが、それ限りで以降の活動がなかった。

 令和を記念したイベントの趣旨に賛同して今回の参加を決めた。現在いる30~70代の5人に加え、元メンバーの辻勇夫さん(49)が応援に入った。さらにイベント出演に興味を持った初心者の若手女性も加わった。

 本番に向けて昨年12月初旬から練習を開始しており、週1回夜に龍神ドームに集まって音を合わせている。大太鼓、中太鼓、締太鼓が並び、力強い演奏を響かせている。

 当日の演目は、グループのオリジナル曲である「まほら」。数々の伝説が残り、自然豊かな龍神村をイメージしてプロが作曲したもので、夜明けに山あいからエネルギーに満ちた朝日が昇る様を表現した「黎明(れいめい)」、活気のある龍神村を表現した「まほら」の2部から構成されている。

 イベントのチラシでグループへの入会を呼び掛けており、すでに活動に興味を示す人からの問い合わせも来ているという。

 保存会の森本和隆会長(42)は「イベントを通じてグループについて知ってもらい、興味を持ってもらえればうれしい。定期的な活動を再開させ、見学してもらえるようにしたい」と話している。



 太鼓フェスティバルは午後1時半開演。郷土芸能として根付いている和太鼓をより多くの市民に知ってもらい、田辺市を盛り上げようと企画された。5グループが出演し、オリジナルの演奏を披露する。全グループによる合同演奏もある。入場無料。

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