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平本丈が語る、プロ2戦目の覚悟と兄・平本蓮との絆「より強くなった自分を見せられる」ジョリーの挑発は一蹴

11・4『DEEP 122 IMPACT』で木村琉音と対戦する平本丈 (C)ORICON NewS inc.
11・4『DEEP 122 IMPACT』で木村琉音と対戦する平本丈 (C)ORICON NewS inc.
 昨年大みそかの『RIZIN.45』でプロファイターとしてデビューした平本丈(21)が、11月4日の『DEEP 122 IMPACT』(後楽園ホール)でプロ2戦目に挑み、昨年のフューチャーキングトーナメントを制した期待の新人・木村琉音(20)と対戦する。

【動画インタビュー】平本丈が語る、プロ2戦目の覚悟と兄・平本蓮との絆 そしてジョリー…

 前戦から約10ヶ月、その間に培ってきた技術や精神的成長を発揮すべく、兄・平本蓮たちと厳しい練習に励んできた“若き金狼”にORICON NEWSがインタビューを実施。試合に向けた意気込み、DEEPという大会の魅力、そして対戦要求してきたジョリーへの本音を語った。

■デビューから10ヶ月、空白期間は「プラス」技術の進化を実感

 平本丈にとって、昨年の大みそかから約10ヶ月ぶりとなる試合。格闘家としての感覚が鈍ってしまうことも懸念されるが、彼はその空白期間をむしろ「プラス」と捉えている。

 「もともとはもっと早く試合をしたかったんですけど、怪我や試合のスケジュールの都合で遅れてしまいました。でも、その分しっかり準備できたので、今回は自分の成長をしっかりと見せられる場になると思います」

 YUSHIとのデビュー戦はプロとしての初舞台ながら、堂々としたパフォーマンスで注目を集めたが、本人は「50点」と厳しい自己採点だった。試合中に突発的なトラブルに見舞われ、予定通りの展開にはならなかった試合について「いろいろなハプニングがあって、目が見えなくなったり、フィニッシュを狙いに行けなかったりと、まだまだ改善点が多かった」と振り返り、今回はより冷静かつ計画的に戦うことを目指している。

 特にこの10ヶ月間で、技術的に大きな進化を感じてきた。もともとは打撃をルーツにしているため「ストライカー」に分類される丈だが、総合格闘技で求められるグラップリングや寝技も含めて、「オールラウンダー」を目指し全てをバランス良く磨いてきた。

 「この期間で、一つひとつの技術をより精度高くすることに集中してきました。基本的な打撃の距離感や動きの確認を徹底的に行い、それを実戦で使えるレベルまで引き上げました。これまで当たり前にやってきたことをもう一度見直して、より精密な動きができるようになり、新しいスタイルを確立できている実感もあります。大みそかよりもいい試合をお客さんに見せられると思うので期待してほしいです」

■楽しさとつらさのバランスで乗り越える日々の練習 プロ2戦目も冷静さを保つ

 日々の厳しいトレーニングに取り組む中で、丈が常に大切にしてきたことは「新しいことを学ぶ楽しさ」だ。練習はつらいものだが、それ以上に新しい技術や動きを習得する喜びがあると語る。

 「練習がただつらいだけだと続かないので、新しいことにどんどん挑戦しています。いつも同じことばかりやっていては、成長も感じられないですし、飽きてしまうじゃないですか。常に次のレベルに進むために意識しながら練習することで、着実にステップアップできています。それが試合でしっかり出せるのか、早く試してみたいです」

 こうしたアプローチで、丈は着実にステップアップしてきた。現在は技術的な面での自信が深まり、今度の試合でそれを試すことを楽しみにしている。「自分が練習で積み重ねてきたことを、試合でしっかりと出せるようになりたい」と期待を語る。

 前回の大みそかのデビュー戦は、2万人以上の観客が集まったさいたまスーパーアリーナだったが、丈は「思いのほか緊張しなかった」と語っていた。しかし今回は“格闘技の聖地”後楽園ホールという特別な舞台に立つことで、新たな緊張を感じている。

 「これまでに兄貴の試合はもちろん、いろんな選手の応援で見に行ったりしていた場所で、自分がそこで初めて試合をするのは不思議な感じです。楽しみですけど、身内の顔もよく見えそうだし、お客さんの声もけっこう聞こえると思うので、逆にそれがプレッシャーになるかもしれないですね。ただ、前の試合と同じように自分の世界に入ってしまえばこっちのものなので、周りの雰囲気に飲まれないように自分の世界で戦います」と冷静さを保つ自信を見せた。

■“唯一無二のファイター”兄・平本蓮からの影響と、兄弟だからこその特別な絆

 今回の対戦相手である木村について、丈は「キックボクシングができる強いストライカー」と評価しつつも、あくまで自分の動きにフォーカスする考えを示している。「兄貴やコーチの大塚隆史さんのチームが作戦を考えてくれて、そこを信頼して僕は自分の動きを出すことに集中します。相手が何を出すから何を狙うとかじゃなく、試合中にどんな状況になっても動けるように体に染み込ませてきました」。

 兄の蓮は、7月の『超RIZIN.3』の朝倉未来戦に向けて過去最大に厳しい練習で自分を追い込み、勝利を掴み取った。それを間近で見ていた丈も、プロファイターとして大きな影響を受けた。「兄貴は16歳でプロデビューして、試合前にいつもキツい練習をしてきたのを見てきましたが、今回は明らかに今までより激しくやっていたし、思いも乗せて練習して体を作り込んでいました。兄貴とはいえトップ選手を間近で見られることは、とてもラッキーだと思っているので、その姿勢を自分も絶対に見習わないといけないし、本当に勇気をもらえたので、自分も気が引き締まっています」。

 兄の存在は、彼にとって単なるアドバイスをもらう存在にとどまらず、格闘家としての生き方そのものを学ぶ重要な存在だ。「兄貴の練習や考え方を見ていると、自分もそうならなければと思います。格闘技は本当に厳しい世界ですが、兄貴の姿を見ていると、どんなにつらくてもやり抜かないといけないと思えるんです」。今回の試合のセコンドは、信頼する兄と大塚コーチがつく予定となっている。

 今大会には、平本兄弟と古くからの練習仲間である“ハセケン”こと長谷川賢も出場することも、丈にとっては心強い。「兄貴も僕も昔から付き合いがあって、前回の雨が降ったDEEPの屋外での試合は大変そうでしたが、ハセケンが試合をしている姿を見てうれしかったし、まさか同じ大会で試合をするなんてデビューしたときは思ってもみませんでした。楽しみだし、一緒に出られる心強さも感じています」。

 今回の試合で快勝すると、2年連続の大みそか『RIZIN』出場への期待も高まるが、「今回の試合に勝たなければ次はないです。大みそかのために戦うわけではないですし、まずはしっかり集中してこの試合に勝って、いい勝ち方をしたらRIZINから声がかかるだろうし、面白くない試合をしたら呼ばれない。自分はそこまで意識していないです。今は自分がどれくらい強くなっているのか、DEEPがどんな大会なのか、いろんな楽しみがあります」。

 ファイターとしての目標は「まずは日本でベルトを巻いて、その後は海外に挑戦したい」と大きい。「笑われるかもしれないけど、やっぱり夢はUFCなんです。そこにたどり着くための道は長いし、今回のDEEPに出る神龍誠選手や、RIZINフライ級王者の堀口恭司選手など国内の強い選手たちとやり合っていかないといけない。覚悟を決めてそこに食い込めるように努力していきます」。

 最後の質問として、対戦を要求されたジョリーについて聞いてみた。「なんか『対戦しろ』ってめっちゃ言われましたけど、俺が目指してるのはフライ級だからまず階級が違うし。自分がRIZINに出たいからって勝手にアピールされても、知らねえよって。BreakingDownでYUSHI選手を倒したんだから俺と試合をやれるとか言ってるけど、1分と5分じゃルールがぜんぜん違うし、せめて5分のルールで戦ってから言ってほしい。兄貴から『無視でいい』って言われてるし、見ていて不快だし、絡んでも損しかないですから」と完全無視の姿勢を貫いている。

●11月4日『宗明建設Presents DEEP 122 IMPACT』対戦カード

【本大会はU-NEXTで見放題完全生配信】
DEEPフライ級 5分3R
・神龍誠(神龍ワールドジム) vs. KENTA(K-Clann)
DEEPメガトン級 5分3R
・長谷川賢(HASEGAWAサーカス団) vs. 酒井リョウ(レンジャージム)
DEEP JEWELS 50kg以下 5分3R
・ケイト・ロータス(フリー) vs. 月井準南(FIGHTER’S FLOW
DEEPバンタム級 5分3R
・後藤丈治(TRIBE TOKYO MMA) vs. マンド・グディエレス(Murcielago MMA)
DEEP 73kg以下 5分2R
・近藤有己(パンクラスism)vs. 毛利昭彦(毛利道場)
DEEPライトヘビー級 5分2R
・ANIMAL☆KOJI(HR ENT/HASEGAWAサーカス団) vs. SAINT(Y&K MMA ACADEMY)
DEEP 68kg以下 5分2R
・ケンヤスキー(THE BLACK BELT JAPAN) vs. 立成洋太(THE BLACK BELT JAPAN)
DEEP 68kg以下 5分2R
・太田将吾(NEX-SPORTS) vs. 水野新太(フリー)
DEEPフライ級 5分2R
・木村琉音(K-clann) vs. 平本丈(剛毅會)
DEEPフェザー級 3分2R アマチュアSルール
・鈴木大晟(パラエストラ八王子) vs. 有馬雄生(JAPAN TOP TEAM)



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提供:oricon news
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