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旧病院にアートギャラリー 和歌山県すさみ町で第一弾の展覧会

世界的な工業デザイナーのリチャード・サッパーの作品を展示している(18日、和歌山県すさみ町周参見で)
世界的な工業デザイナーのリチャード・サッパーの作品を展示している(18日、和歌山県すさみ町周参見で)
 和歌山県すさみ町周参見にある旧国保すさみ病院の一室に18日、美術展示室「すさみアートギャラリー」が誕生した。第1弾の展覧会として、世界的に高く評価されているドイツ・ミュンヘン出身の工業デザイナー、リチャード・サッパー(1932~2015)の作品などを展示している。12月11日まで。

 ギャラリーは、町と旧病院をまちづくりの拠点にしようと改修作業に取り組む一般社団法人「すさみキャンパス」(すさみ町)が設置した。町内外を文化で結び、町を世界に発信することが狙い。

 展覧会はギャラリー運営委員会が主催。町と連携協定を結んでいる武蔵野美術大学(東京都)、同大学の学生たちが町に滞在したことがきっかけで生まれた一般社団法人「すさみの美術大学」(すさみ町)などが協力している。

 今回の展覧会のテーマは「リチャード・サッパー シンク・ブラック展」。すさみの美術大学の理事を務める山﨑和彦さん(69)が収集した黒色のノートパソコン、テレビ、ラジオ、時計などサッパーがデザインした作品のほか、黒にまつわる町内のエピソードを掲載したパネルなど計約20点を展示している。

 かつてパソコン会社でデザインを担当していた山﨑さんは、25年以上サッパーと一緒に仕事をしていた。「ここでしか見られないユニークな展覧会。町民の方はもちろん、世界中の方にすさみ町に見に来てもらいたい」と呼びかけている。

 ギャラリーではこの展覧会に続いて、「すさみ町写真展・映像展『少し歩いて』」(12月18日~来年2月11日)、「なぜ人は子どもを望むのか展」(来年2月18日~4月11日)、「すさみ生活美術展」(来年4月18日~6月11日)の開催を予定している。

 ギャラリー運営委員長で、すさみキャンパス代表理事の岩崎友彦さん(51)は「今後、空き家や空き地を活用して小さなギャラリーを町内各地に増やしていきたい。今回の展覧会はその第一歩」と話した。

 ギャラリーの開館時間は平日の午前9時~午後5時。入場は無料。

 問い合わせは、すさみキャンパス(0739・33・2730)へ。

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