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池袋の映画館・新文芸坐、元従業員の行為に「悪質」法的措置を検討 パワハラ事実を否定

東京都豊島区の映画館「新文芸坐」(2022年リニューアル前)
東京都豊島区の映画館「新文芸坐」(2022年リニューアル前)
 東京・池袋の映画館「新文芸坐」が15日、公式Xにて文書を投稿。職場のパワハラ問題について説明した。

【画像】新文芸坐にて上映された広末涼子の映画デビュー作

 文書は、同館の統括責任者を務める高原安未氏より「弊社、新文芸坐における職場問題について」と題した内容。「2022年10月以降、当館の元従業員によるX(旧:Twitter)上での執拗な営業妨害行為(当館においてパワーハラスメントが行われた旨を喧伝し、当館への映画の配給や映画の上映を非難する行為)が繰り返され、その結果、複数の映画の配給・上映を中止せざるを得ない事態に至りました」と説明した。

 続けて「また、元従業員は、当館で上映した様々な映画を楽しまれたお客様に対しても、いわれのない批判を行うなどしております」とし「まずは、当館として、元従業員の行為により、お客様及びお取引先様各位に多大なるご迷惑をお掛けしたことを深くお詫び申し上げます」と謝罪。「こうした元従業員の行為は悪質と言わざるを得ず、当館としては、事態を重く受け止め、警察署へ相談済みであるとともに、今後、元従業員に対する法的措置を検討していることをご報告申し上げます」とつづった。

 元従業員の訴えについては、2015年3月から2016年10月までの在籍期間中、「当館における休憩時間の取扱いその他職場環境全般に関する相談が寄せられたことがあり、その際には弊社担当部署にて対応し、可及的に速やかに改善を行いました」と報告。その後、「元従業員は、当館を退職した 2016年頃から、顧客として当館へ来館し、約5年に亘り、当館に対する音響及び画質に関する要望を寄せておりました。しかし、2021年、元従業員に対して、要望には添えない旨をお伝えしたところ、元従業員から『在籍期間中にパワハラを受けた』との申入れがあったため、当館において調査しましたが、労働施策総合推進法の定める『業務上必要かつ相当な範囲を超えた言動(パワーハラスメント)』があった事実は確認できませんでした」とした。

 さらに、今回の発表について「本来であれば、2022年9月頃、このような調査結果を公表する予定でしたが、当館の公表内容に関して元従業員から同意が得られず、元従業員から話し合いを終了する旨の通告を受けるとともに、上記のような営業妨害行為が開始され、現在に至っております」と説明。「公表の遅れにより事態が深刻化し、お客様及びお取引先様へご迷惑をお掛けしたことを、重ねて深くお詫び申し上げます」と締めくくった。

 同館は1956年、東京・池袋駅東口の映画館「人世坐」の姉妹館として開館。当初は松竹洋画系の封切館だったが、人世座の閉館後に名画座に転向。さまざまな特集上映を行いながら営業を続けたが、建物の老朽化などを理由に1997年に閉館。2000年12月12日、跡地に再建されたマルハン池袋ビル内に「新文芸坐」として再オープンした。2000年以降は株式会社マルハン(東京都千代田区)が経営を行っている。

 同館は文書投稿にあたり「お客様、お取引先様、映画関係者の皆様、ご迷惑及びご心配をおかけし、申し訳ございません。この度、元従業員に関する一連の件について、添付書面にてご報告申し上げます」とコメントしている。

【写真】「配給・上映を中止せざるを得ない事態に…」新文芸坐の文書コメント(全文)
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