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『秒速5センチメートル』実写映画化 新海誠監督の「最も信頼する俳優」松村北斗が単独初主演

『秒速5センチメートル』初の実写化決定、主演は松村北斗
『秒速5センチメートル』初の実写化決定、主演は松村北斗
 『君の名は。』、『天気の子』、『すずめの戸締まり』などで知られるヒットメーカー・新海誠監督の劇場アニメーション『秒速5センチメートル』を原作とした実写映画化され、2025年秋に公開されることが決定した。主演は6人組グループ・SixTONESの松村北斗が務め、今作が松村にとって映画として単独初主演作となる。

【画像】アニメ版『秒速5センチメートル』 ビジュアル

 劇場アニメーション『秒速5センチメートル』は、『ほしのこえ』『雲のむこう、約束の場所』に続く、新海氏の3作目の商業公開作品として2007年に公開。映像美、音楽、特徴的なセリフで編まれた詩的な世界観が人気を呼び、公開から17年以上たった今もなお、日本のみならず世界中で愛されている作品だ。

 物語の主人公は遠野貴樹(とおの・たかき)。小学生の頃に出会った転校生・篠原明里(しのはら・あかり)と心を通わせたみずみずしい日々、小学校の卒業と同時に離ればなれになり種子島で過ごした高校生活、東京でシステムエンジニアとして働きながら漠然とした閉塞感と焦燥感をかかえ過ごす30才を手前にした青年期の、18年間にわたる人生の旅を描く。

 原作アニメーションは主人公の小中学生時代、高校生時代、会社員時代を3つの短編の連作形式で描いた全63分の作品だが、実写映画は原作者・新海氏との意見交換なども経てつくられた脚本をもとに、約2時間の長編映画として制作される。

 そして、新海氏が監督を務め、興行収入149億円を超える大ヒットを記録した『すずめの戸締まり』でオーディションで宗像草太役を演じた松村を主演に起用。新海氏は「最も信頼する俳優である松村北斗くんに主演をつとめてもらえることにも、人生の不思議さを感じます」とコメントしている。

 また、「ポカリスエット」のコマーシャル映像や、米津玄師「感電」「KICK BACK」、星野源「創造」のミュージックビデオ、またオムニバス長編映画『アット・ザ・ベンチ』(11月15日公開予定)を控える奥山由之氏が実写版の監督を務める。奥山にとって、今作は初の大型長編映画監督作となる。脚本は、映画『愛に乱暴』、『BISHU~世界でいちばん優しい服~』などで知られる鈴木史子氏が担当する。

■原作・新海誠監督コメント

私が二十年近く前に監督したアニメーション映画『秒速5センチメートル』は、とても未熟で未完成な作品でした。
しかしその未完成さ故に、今でも長く愛し続けてもらえている作品でもあります。
初期衝動──未知への憧れと畏れだけをただぶつけたあのような映画は、今の自分には決して作れないでしょうし、再現も出来ません。
ですから、奥山監督をはじめとした若く熱心なチームがふたたび『秒速5センチメートル』に向き合ってくれていることに、私はとても興奮しています。
最も信頼する俳優である松村北斗くんに主演をつとめてもらえることにも、人生の不思議さを感じます。
どうか、皆さんの今でしか作れない映画にしてください。
誰よりも完成を心待ちに、応援しています。

■主演・松村北斗(SixTONES)コメント

僕自身、何度も見返してきた作品だからこそ、重責を日々感じています。
この原作はたくさんの方の人生に深い影響を与えてきました。ファンの皆さんはそれぞれの解釈と世界を持っていて、僕もその一人です。そんな作品の実写化に未熟な僕が参加するのかと一歩踏み出せないでいました。しかし、奥山監督をはじめとする製作陣の原作への憧れと愛。そして、新海さんから言っていただいた「北斗くんで見たいですね。」というお言葉がこのチームで挑戦する理由をくれました。
『秒速5センチメートル』に影響を受けて憧れてきた者が集まったチームで作る今回の作品。原作チーム、ファンの方への敬意を胸に挑ませていただきます。

■監督・奥山由之コメント

新海誠さんが当時33歳の時に紡ぎ上げていた物語を、いま33歳の僕が撮らせて頂くことに、ただの数字とはいえ、大切な巡り合わせを感じております。今しか作れないものがあるということ、いずれは忘れてしまう眼差しがあるということに気付かされながら『秒速5センチメートル』と向き合っている日々です。
どことない喪失感、焦燥感を抱える貴樹の背中に、温もりある手を添えるようにして、心から信頼するチームの皆さんと共に、1シーン1シーン、1秒1秒を丁寧に、切実さと誠実さをもって、真摯に撮り重ねたいと思います。
僕の中に残る「センチメンタル」をこの作品に全て置いていきますので、どうかご期待ください。

■脚本・鈴木史子コメント

新海誠監督の『秒速5センチメートル』を初めて観たのは20代の頃でした。チームの中には中学生や高校生で観たという方も多く、どの地点でこの作品と出会ったかによって違う切実さを感じる深遠な原作を前に、喜びと緊張を持って向き合わせていただきました。
人と人が近づいたり離れたりする巡り合わせのことを。とても真摯な奥山監督や信頼するスタッフ、誠実なキャストの皆さんとたくさんの対話を重ね、その時間のすべてを脚本に込めました。多くの方々の"今"に届くことを願っております。

■玉井昌宏プロデューサーコメント

世界中で愛されている不朽の名作を実写化するという無謀な挑戦を受け入れてくださったばかりでなく、言葉を尽くしてのご助言をはじめ本プロジェクトを支えてくださっている新海誠様・コミックス・ウェーブ・フィルムの皆様に感謝申し上げます。映像監督・写真家としてフロントランナーである奥山由之監督、松村北斗さんと共演者の皆様、脚本、映像、音、デザイン、それぞれの専門領域において並外れた才能と技術、そして研ぎ澄まされた感性と美意識を持った方々が集結しています。公開までの続報も楽しみにしていただけたら幸いです。

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