アッヴィ、欧州委員会が再発又は難治性の濾胞性リンパ腫に対するエプコリタマブの2番目の適応承認
2024年9月5日
アッヴィ合同会社
アッヴィ、欧州委員会が再発又は難治性濾胞性リンパ腫の成人患者さんに対する治療薬としてTEPKINLY(R)(エプコリタマブ)の2番目の適応を承認
ー TEPKINLY(エプコリタマブ)は2回以上の前治療後の再発又は難治性(R/R)の濾胞性リンパ腫(FL)およびR/Rのびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)の両疾患に対する単剤療法として欧州連合で条件付き承認された、初めてかつ唯一の皮下投与による二重特異性抗体の治療薬
ー FLは治療不能とみられる非ホジキンリンパ腫(NHL)であり、症例数は西欧だけで毎年約13,000人と推定1
イリノイ州ノースシカゴ、2024年8月19日(米国時間)-アッヴィ(NYSE:ABBV)は本日、TEPKINLY(R)(エプコリタマブ)が、2回以上の前治療歴後の再発又は難治性(R/R)の濾胞性リンパ腫(FL)の成人患者さんに対する単剤療法で用いられる治療薬として、欧州委員会(EC)より条件付き販売承認を取得したことを発表しました。TEPKINLYは、欧州連合(EU)ならびに欧州経済領域(EEA)加盟国(アイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェー)および北アイルランドにおいて、R/R FLおよびR/Rのびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)の両疾患に対する治療薬として初めてかつ唯一承認された皮下投与によるT細胞誘導二重特異性抗体の治療薬となります。
アッヴィのvice president, therapeutic area head for hematologyであるMariana Cota Stirner, M.D., Ph.D.は、次のように述べています。「TEPKINLY が2回以上の前治療歴がある濾胞性リンパ腫の治療薬として欧州で承認されたことは、複数のB細胞性悪性腫瘍に対し中核となり得る治療法の1つとしてTEPKINLYを開発するという私たちの志を一歩前進させるものです。再発又は難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫の成人患者さんに対する治療薬としての承認後、その適応が濾胞性リンパ腫に拡大されたことは、血液がん治療薬としての本剤の有用性を物語っています。私たちアッヴィとパートナーであるジェンマブ社は、がん患者さんの治療を向上させるという使命を後押しする本日の承認取得を非常に喜ばしく思います」
FLは、B細胞から発生する非ホジキンリンパ腫(NHL)の1つで、通常、進行が緩徐です。FLはNHLのうち2番目に多い一般的な病型であり、NHLの全症例の20~30%を占めています2。FLは治癒不能と考えられており、3次治療以降ではFLに対する標準治療はありません2,3。患者さんは多くの場合において再発し、再発を繰り返すたびに、次の治療までの寛解期間が短くなります4。25%以上のFL患者さんは生存率が低く、NHLの悪性度の高い病型であるDLBCLへ徐々に転化していく可能性があります5。
濾胞性リンパ腫財団の最高経営責任者(CEO of the Follicular Lymphoma Foundation)であるKate Rogersは、次のように述べています。「エプコリタマブが欧州委員会による承認を取得したことは、リンパ腫に係わる方々にとって期待が持てるニュースです。特に治療ラインを重ねるほど、再発又は難治性の濾胞性リンパ腫が非常に治療困難な腫瘍となり得る事実を踏まえると、このタイプの腫瘍に対する治療選択肢が増えることは、患者さんと医師にとって極めて重要な意味を持ちます」
今回の条件付き販売承認は、第I/II相EPCORE(R)NHL-1試験のデータによって認められています。EPCORE NHL-1試験は、2回以上の全身治療歴を有するR/R FLの患者さんを対象にTEPKINLYの単独投与を評価する、非盲検、多コホート、多施設共同、単一群試験です。この試験では、抗CD20モノクローナル抗体療法とアルキル化剤の両治療に不応だった患者さん(70%が2剤に治療抵抗性)、最後に受けた前治療に抵抗性を示した患者さん(82%)、初回全身療法の開始後2年以内に疾患が進行した患者さん(52%)が対象に含まれていました。Lancet Haematologyで公表された試験結果によると、TEPKINLYの投与を受けた患者さん(n=128)における全奏効率(ORR)は83%、完全奏効(CR)率は63%でした。追跡期間中央値16.2ヵ月時点の奏効期間中央値は21.4ヵ月(13.7ヵ月~未達)でした。また、完全奏効期間(DOCR)は未到達でした。
本試験では用量最適化コホートが別途設定されており、86名の患者さんを対象に、サイトカイン放出症候群(CRS)を低減させるために推奨された3段階のステップアップ用量について評価を行いました。最適化コホートのサイクル1では、入院は必須ではありませんでした。また、最適化コホートのレジメンでは、患者さんの40%がグレード1のCRS、9%がグレード2のCRSを示しました(グレード3以上のCRSの報告はありませんでした)。このコホートでは、免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群(ICANS)は報告されていません。
ピボタルコホートにおけるエプコリタマブの安全性プロファイルは、ピボタルEPCORE NHL-1試験のDLBCLコホートにおけるエプコリタマブ単独投与の報告と同等でした6。統合した安全性解析対象集団(n=382)において、TEPKINLY投与によって最も高頻度(20%以上)で発現した副作用は、CRS、注射部位反応、疲労、ウイルス感染症、好中球減少症、筋骨格痛、発熱および下痢でした。最も高頻度(10%以上)で認められた重篤な副作用は、CRS(34%)でした。14名(3.7%)の患者さんで致死的な副作用[肺炎が9名(2.4%)、ウイルス感染症が4名(1.0%)、ICANSが1名(0.3%)]が認められました。
第I/II相EPCORE(R)NHL-1臨床試験について
EPCORE(R)NHL-1臨床試験は、エプコリタマブの安全性評価および予備的な有効性評価を目的とした非盲検、多施設共同試験であり、投与用量漸増パート、拡大パートおよび投与用量最適化パートの3つのパートから構成されています。FLを含む進行又は難治性のCD20陽性成熟B細胞非ホジキンリンパ腫(NHL)の患者さんを対象にエプコリタマブ皮下投与を評価しました。拡大パートでは患者さんを新たに組み入れ、治療選択肢が限られている各種タイプの再発又は難治性のB細胞NHL患者さんからなる3つのコホートを設定し、エプコリタマブの安全性および有効性をさらに評価しました。投与用量最適化パートでは、3段階ステップアップ用量レジメンが、サイトカイン放出症候群(CRS)の全体の発生頻度を最少にし、重症度を軽減する可能性を評価しました。拡大パートでは、独立判定委員会(IRC)判定によるORRを主要評価項目、Lugano基準に基づく奏効期間、CR率、CR持続期間、無増悪生存期間、奏効までの期間を副次有効性評価項目としました。全生存期間、次の治療までの期間および微小残存病変陰性率も副次有効性評価項目として評価しました。投与用量最適化パートでは、グレード2以上のCRSの事象割合およびエプコリタマブの初回投与から2回目の総投与量での投与後7日間に認められるすべてのグレードのCRSの事象割合を主要評価項目として評価しました。
詳細はclinicaltrials.gov(NCT03625037)をご覧ください。
EPKINLY(R)(エプコリタマブ)について
エプコリタマブは、ジェンマブ社の独自技術DuoBody(R)を用いて創製されたIgG1二重特異性抗体であり、皮下投与されます。ジェンマブ社のDuoBody-CD3技術は、細胞傷害性T細胞に選択的に作用し、標的細胞に対する免疫反応を誘導する技術です。エプコリタマブは、T細胞上のCD3とB細胞上のCD20に同時に結合するよう設計されており、T細胞によるCD20陽性細胞傷害を誘導します。
エプコリタマブ(米国では製品名EPKINLY(R)で承認、欧州連合では製品名TEPKINLY(R)で承認)は、特定のリンパ腫における適応にて複数の規制当局より承認されています。
エプコリタマブは、アッヴィとジェンマブ社とのがん領域における提携関係の下、両社が共同開発を行っている薬剤です。両社は、米国および日本においては、共同で商業化を担い、グローバルにおけるさらなる商業化についてはアッヴィが担当します。両社とも、R/R FLへの適応およびR/R DLBCLへの適応について、さらに国際的な承認の取得を推し進める予定です。
アッヴィは、国際市場において、今後もエプコリタマブに関する規制当局への申請を継続していきます。ジェンマブ社とアッヴィは、血液悪性腫瘍の複数の治療ラインにおいて、エプコリタマブの単剤および併用療法としての評価を継続しています。詳細はclinicaltrials.govをご覧ください。
がん分野におけるアッヴィについて
アッヴィでは、治療困難ながんと向き合う患者さんのために標準治療の変革に取り組んでいます。血液がんおよび固形がんの幅広いがん種に対する治験薬の開発を積極的に推進しています。私たちは、がん細胞の増殖を阻害したり、排除したりする分子標的治療薬の創製に注力しています。抗体薬物複合体(ADC)、がん免疫療法、二重特異性抗体、CAR-Tプラットフォームなど、さまざまな標的治療手段を通じてこれを実現しています。献身的で経験豊富な当社のチームは、革新的なパートナーと協力し、画期的新薬となり得る製品の開発促進に努めています。現在、当社の幅広いオンコロジーポートフォリオは、さまざまな血液がんおよび固形がんに対する既承認薬および治験薬で構成されています。当社は、世界で最も罹患者が多く、また最も消耗性が高いがん種に対し、20種類を超える治験薬を複数の臨床試験で評価しています。当社の事業の目的は、人々の人生を豊かにすることです。そのため、患者さんが当社のがん治療薬にアクセスすることができるよう、ソリューションの探求にも取り組んでいます。詳細については、http://www.abbvie.com/oncologyをご覧ください。
アッヴィについて
アッヴィのミッションは現在の深刻な健康課題を解決する革新的な医薬品の創製と提供、そして未来に向けて医療上の困難な課題に挑むことです。一人ひとりの人生を豊かなものにするため次の主要領域に取り組んでいます。免疫疾患、がん、精神・神経疾患、アイケア、さらに美容医療関連のアラガン・エステティックスポートフォリオの製品・サービスです。アッヴィの詳細については、www.abbvie.com をご覧ください。Facebook、Instagram、X(旧Twitter)やYouTubeやLinkedInでも情報を公開しています。
References:
1.Kanas G, Ge W, Quek RGW, et al. Leukemia & Lymphoma. 2022;63(1):54-63Lymphoma Research Foundation official website. https://lymphoma.org/aboutlymphoma/nhl/fl/. Accessed February 2024.
2.Lymphoma Research Foundation official website. https://lymphoma.org/aboutlymphoma/nhl/fl/. Accessed February 2024.
3.Ghione P, Palomba ML, Ghesquieres H, et al. Treatment patterns and outcomes in relapsed/refractory follicular lymphoma: results from the international SCHOLAR-5 study. Haematologica. 2023;108(3):822-832. doi: 10.3324/haematol.2022.281421.
4.Rivas-Delgado A, Magnano L, Moreno-Velázquez M, et al. Response duration and survival shorten after each relapse in patients with follicular lymphoma treated in the rituximab era. Br J Haematol. 2018;184(5):753-759. doi:10.1111/bjh.15708.
5.Engelberts PJ, Hiemstra IH, de Jong B, et al. DuoBody-CD3xCD20 induces potent T-cell-mediated killing of malignant B cells in preclinical models and provides opportunities for subcutaneous dosing. EBioMedicine. 2020;52:102625. doi: 10.1016/j.ebiom.2019.102625.
6.Linton Kim, Vitolo Umberto, Jurczak Wojciech, et al. Epcoritamab monotherapy in patients with relapsed or refractory follicular lymphoma (EPCORE NHL-1): a phase 2 cohort of a single-arm, multicentre study. Lancet Haematol. 2024. https://doi.org/10.1016/ S2352-3026(24)00166-2.
プレスリリース詳細へ https://kyodonewsprwire.jp/release/202409045888
アッヴィ合同会社
アッヴィ、欧州委員会が再発又は難治性濾胞性リンパ腫の成人患者さんに対する治療薬としてTEPKINLY(R)(エプコリタマブ)の2番目の適応を承認
ー TEPKINLY(エプコリタマブ)は2回以上の前治療後の再発又は難治性(R/R)の濾胞性リンパ腫(FL)およびR/Rのびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)の両疾患に対する単剤療法として欧州連合で条件付き承認された、初めてかつ唯一の皮下投与による二重特異性抗体の治療薬
ー FLは治療不能とみられる非ホジキンリンパ腫(NHL)であり、症例数は西欧だけで毎年約13,000人と推定1
イリノイ州ノースシカゴ、2024年8月19日(米国時間)-アッヴィ(NYSE:ABBV)は本日、TEPKINLY(R)(エプコリタマブ)が、2回以上の前治療歴後の再発又は難治性(R/R)の濾胞性リンパ腫(FL)の成人患者さんに対する単剤療法で用いられる治療薬として、欧州委員会(EC)より条件付き販売承認を取得したことを発表しました。TEPKINLYは、欧州連合(EU)ならびに欧州経済領域(EEA)加盟国(アイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェー)および北アイルランドにおいて、R/R FLおよびR/Rのびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)の両疾患に対する治療薬として初めてかつ唯一承認された皮下投与によるT細胞誘導二重特異性抗体の治療薬となります。
アッヴィのvice president, therapeutic area head for hematologyであるMariana Cota Stirner, M.D., Ph.D.は、次のように述べています。「TEPKINLY が2回以上の前治療歴がある濾胞性リンパ腫の治療薬として欧州で承認されたことは、複数のB細胞性悪性腫瘍に対し中核となり得る治療法の1つとしてTEPKINLYを開発するという私たちの志を一歩前進させるものです。再発又は難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫の成人患者さんに対する治療薬としての承認後、その適応が濾胞性リンパ腫に拡大されたことは、血液がん治療薬としての本剤の有用性を物語っています。私たちアッヴィとパートナーであるジェンマブ社は、がん患者さんの治療を向上させるという使命を後押しする本日の承認取得を非常に喜ばしく思います」
FLは、B細胞から発生する非ホジキンリンパ腫(NHL)の1つで、通常、進行が緩徐です。FLはNHLのうち2番目に多い一般的な病型であり、NHLの全症例の20~30%を占めています2。FLは治癒不能と考えられており、3次治療以降ではFLに対する標準治療はありません2,3。患者さんは多くの場合において再発し、再発を繰り返すたびに、次の治療までの寛解期間が短くなります4。25%以上のFL患者さんは生存率が低く、NHLの悪性度の高い病型であるDLBCLへ徐々に転化していく可能性があります5。
濾胞性リンパ腫財団の最高経営責任者(CEO of the Follicular Lymphoma Foundation)であるKate Rogersは、次のように述べています。「エプコリタマブが欧州委員会による承認を取得したことは、リンパ腫に係わる方々にとって期待が持てるニュースです。特に治療ラインを重ねるほど、再発又は難治性の濾胞性リンパ腫が非常に治療困難な腫瘍となり得る事実を踏まえると、このタイプの腫瘍に対する治療選択肢が増えることは、患者さんと医師にとって極めて重要な意味を持ちます」
今回の条件付き販売承認は、第I/II相EPCORE(R)NHL-1試験のデータによって認められています。EPCORE NHL-1試験は、2回以上の全身治療歴を有するR/R FLの患者さんを対象にTEPKINLYの単独投与を評価する、非盲検、多コホート、多施設共同、単一群試験です。この試験では、抗CD20モノクローナル抗体療法とアルキル化剤の両治療に不応だった患者さん(70%が2剤に治療抵抗性)、最後に受けた前治療に抵抗性を示した患者さん(82%)、初回全身療法の開始後2年以内に疾患が進行した患者さん(52%)が対象に含まれていました。Lancet Haematologyで公表された試験結果によると、TEPKINLYの投与を受けた患者さん(n=128)における全奏効率(ORR)は83%、完全奏効(CR)率は63%でした。追跡期間中央値16.2ヵ月時点の奏効期間中央値は21.4ヵ月(13.7ヵ月~未達)でした。また、完全奏効期間(DOCR)は未到達でした。
本試験では用量最適化コホートが別途設定されており、86名の患者さんを対象に、サイトカイン放出症候群(CRS)を低減させるために推奨された3段階のステップアップ用量について評価を行いました。最適化コホートのサイクル1では、入院は必須ではありませんでした。また、最適化コホートのレジメンでは、患者さんの40%がグレード1のCRS、9%がグレード2のCRSを示しました(グレード3以上のCRSの報告はありませんでした)。このコホートでは、免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群(ICANS)は報告されていません。
ピボタルコホートにおけるエプコリタマブの安全性プロファイルは、ピボタルEPCORE NHL-1試験のDLBCLコホートにおけるエプコリタマブ単独投与の報告と同等でした6。統合した安全性解析対象集団(n=382)において、TEPKINLY投与によって最も高頻度(20%以上)で発現した副作用は、CRS、注射部位反応、疲労、ウイルス感染症、好中球減少症、筋骨格痛、発熱および下痢でした。最も高頻度(10%以上)で認められた重篤な副作用は、CRS(34%)でした。14名(3.7%)の患者さんで致死的な副作用[肺炎が9名(2.4%)、ウイルス感染症が4名(1.0%)、ICANSが1名(0.3%)]が認められました。
第I/II相EPCORE(R)NHL-1臨床試験について
EPCORE(R)NHL-1臨床試験は、エプコリタマブの安全性評価および予備的な有効性評価を目的とした非盲検、多施設共同試験であり、投与用量漸増パート、拡大パートおよび投与用量最適化パートの3つのパートから構成されています。FLを含む進行又は難治性のCD20陽性成熟B細胞非ホジキンリンパ腫(NHL)の患者さんを対象にエプコリタマブ皮下投与を評価しました。拡大パートでは患者さんを新たに組み入れ、治療選択肢が限られている各種タイプの再発又は難治性のB細胞NHL患者さんからなる3つのコホートを設定し、エプコリタマブの安全性および有効性をさらに評価しました。投与用量最適化パートでは、3段階ステップアップ用量レジメンが、サイトカイン放出症候群(CRS)の全体の発生頻度を最少にし、重症度を軽減する可能性を評価しました。拡大パートでは、独立判定委員会(IRC)判定によるORRを主要評価項目、Lugano基準に基づく奏効期間、CR率、CR持続期間、無増悪生存期間、奏効までの期間を副次有効性評価項目としました。全生存期間、次の治療までの期間および微小残存病変陰性率も副次有効性評価項目として評価しました。投与用量最適化パートでは、グレード2以上のCRSの事象割合およびエプコリタマブの初回投与から2回目の総投与量での投与後7日間に認められるすべてのグレードのCRSの事象割合を主要評価項目として評価しました。
詳細はclinicaltrials.gov(NCT03625037)をご覧ください。
EPKINLY(R)(エプコリタマブ)について
エプコリタマブは、ジェンマブ社の独自技術DuoBody(R)を用いて創製されたIgG1二重特異性抗体であり、皮下投与されます。ジェンマブ社のDuoBody-CD3技術は、細胞傷害性T細胞に選択的に作用し、標的細胞に対する免疫反応を誘導する技術です。エプコリタマブは、T細胞上のCD3とB細胞上のCD20に同時に結合するよう設計されており、T細胞によるCD20陽性細胞傷害を誘導します。
エプコリタマブ(米国では製品名EPKINLY(R)で承認、欧州連合では製品名TEPKINLY(R)で承認)は、特定のリンパ腫における適応にて複数の規制当局より承認されています。
エプコリタマブは、アッヴィとジェンマブ社とのがん領域における提携関係の下、両社が共同開発を行っている薬剤です。両社は、米国および日本においては、共同で商業化を担い、グローバルにおけるさらなる商業化についてはアッヴィが担当します。両社とも、R/R FLへの適応およびR/R DLBCLへの適応について、さらに国際的な承認の取得を推し進める予定です。
アッヴィは、国際市場において、今後もエプコリタマブに関する規制当局への申請を継続していきます。ジェンマブ社とアッヴィは、血液悪性腫瘍の複数の治療ラインにおいて、エプコリタマブの単剤および併用療法としての評価を継続しています。詳細はclinicaltrials.govをご覧ください。
がん分野におけるアッヴィについて
アッヴィでは、治療困難ながんと向き合う患者さんのために標準治療の変革に取り組んでいます。血液がんおよび固形がんの幅広いがん種に対する治験薬の開発を積極的に推進しています。私たちは、がん細胞の増殖を阻害したり、排除したりする分子標的治療薬の創製に注力しています。抗体薬物複合体(ADC)、がん免疫療法、二重特異性抗体、CAR-Tプラットフォームなど、さまざまな標的治療手段を通じてこれを実現しています。献身的で経験豊富な当社のチームは、革新的なパートナーと協力し、画期的新薬となり得る製品の開発促進に努めています。現在、当社の幅広いオンコロジーポートフォリオは、さまざまな血液がんおよび固形がんに対する既承認薬および治験薬で構成されています。当社は、世界で最も罹患者が多く、また最も消耗性が高いがん種に対し、20種類を超える治験薬を複数の臨床試験で評価しています。当社の事業の目的は、人々の人生を豊かにすることです。そのため、患者さんが当社のがん治療薬にアクセスすることができるよう、ソリューションの探求にも取り組んでいます。詳細については、http://www.abbvie.com/oncologyをご覧ください。
アッヴィについて
アッヴィのミッションは現在の深刻な健康課題を解決する革新的な医薬品の創製と提供、そして未来に向けて医療上の困難な課題に挑むことです。一人ひとりの人生を豊かなものにするため次の主要領域に取り組んでいます。免疫疾患、がん、精神・神経疾患、アイケア、さらに美容医療関連のアラガン・エステティックスポートフォリオの製品・サービスです。アッヴィの詳細については、www.abbvie.com をご覧ください。Facebook、Instagram、X(旧Twitter)やYouTubeやLinkedInでも情報を公開しています。
References:
1.Kanas G, Ge W, Quek RGW, et al. Leukemia & Lymphoma. 2022;63(1):54-63Lymphoma Research Foundation official website. https://lymphoma.org/aboutlymphoma/nhl/fl/. Accessed February 2024.
2.Lymphoma Research Foundation official website. https://lymphoma.org/aboutlymphoma/nhl/fl/. Accessed February 2024.
3.Ghione P, Palomba ML, Ghesquieres H, et al. Treatment patterns and outcomes in relapsed/refractory follicular lymphoma: results from the international SCHOLAR-5 study. Haematologica. 2023;108(3):822-832. doi: 10.3324/haematol.2022.281421.
4.Rivas-Delgado A, Magnano L, Moreno-Velázquez M, et al. Response duration and survival shorten after each relapse in patients with follicular lymphoma treated in the rituximab era. Br J Haematol. 2018;184(5):753-759. doi:10.1111/bjh.15708.
5.Engelberts PJ, Hiemstra IH, de Jong B, et al. DuoBody-CD3xCD20 induces potent T-cell-mediated killing of malignant B cells in preclinical models and provides opportunities for subcutaneous dosing. EBioMedicine. 2020;52:102625. doi: 10.1016/j.ebiom.2019.102625.
6.Linton Kim, Vitolo Umberto, Jurczak Wojciech, et al. Epcoritamab monotherapy in patients with relapsed or refractory follicular lymphoma (EPCORE NHL-1): a phase 2 cohort of a single-arm, multicentre study. Lancet Haematol. 2024. https://doi.org/10.1016/ S2352-3026(24)00166-2.
プレスリリース詳細へ https://kyodonewsprwire.jp/release/202409045888