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合宿形式で防災学ぶ 県内外の小中学生11人、和歌山県白浜町椿

ドローンの操作を体験する参加者(和歌山県白浜町椿で)
ドローンの操作を体験する参加者(和歌山県白浜町椿で)
 南海トラフ地震に備え、子どもたちに災害時に生き抜く力を身に付けてもらう防災研修会が8、9日、和歌山県白浜町椿地区であった。県内外の小中学生11人が参加し、1泊2日の合宿形式で災害時の対応などについて学んだ。

 東京大学生産技術研究所付属災害対策トレーニングセンター(DMTC)を支援する一般社団法人災害対策トレーニングセンター支援会(東京)が主催。南海トラフ地震で孤立する可能性がある椿地区で防災について考えるイベントを開いており、今回で3回目。

 子どもたちは、旧椿小学校で避難所生活を体験しながら、大学生から南海トラフ地震のメカニズムについて学んだり、被災現場の撮影などで活用が想定されるドローンの操作を体験したりした。

 海岸沿いで8日に昼と夜の2回予定していた津波避難訓練は、日向灘を震源とする地震で、気象庁が南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)を発表したことを受け、中止した。

 また、子どもたちは、椿地区内を見学したほか、温泉や星空などの自然を楽しんだ。

 大阪府から参加した後藤莉佳さん(14)=高槻中3年=は「南海トラフ地震について学んだ後、地震臨時情報が発表されたので、南海トラフ地震をとても身近に感じた。孤立集落など知らないことがたくさん学べて良かった」と語った。

 田辺市から参加した坂内尊さん(13)=高雄中2年=は「ドローン体験が難しかったけど面白かった。災害に備えてライトや非常食などを入れる緊急持ち出し袋を作っておかないといけないと思った」と話した。

 講師を務めた東京大学生産技術研究所防災プロセス工学の沼田宗純准教授(47)は「南海トラフ地震臨時情報が発表されたので、子どもたちはテレビ放送を見ながらリアルタイムで勉強できた。実践的な学びができたと思う」と述べた。

 支援会は来年3月にも子どもを対象にした防災研修会を計画している。

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